不動産会社の業務改善 読了 24分

リースバックのガイドラインが2026年10月1日に施行——売買だけでなく賃貸借の条件も、告げなければ宅建業法違反になります

売買の話だけして賃貸借の条件を契約書送付で済ませていると、10月以降はそれが法47条1号の事実不告知に当たりえます。過失で告げなかった場合も31条の信義誠実義務に抵触するおそれがある、と明記されました。

馬場生悦
宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
リースバック新ガイドライン|2026年10月1日施行の実務
目次

国土交通省が、住宅のリースバック取引について宅地建物取引業法の解釈を明確化するガイドラインを策定しました。施行は2026年10月1日です。新しい法律ができたわけではありません。すでにある宅建業法を、リースバックという取引にどう当てはめるかを書いた文書です。中身は一言でいえば、売買の話だけしていては足りないということです。賃貸借の条件を告げなかったことが、業法違反として扱われます。ウルスタ代表として自社で210室の管理と売買の媒介を手がける立場から、原文にもとづいて実務の順に整理します。

【要点】10月1日から何が変わるのか

結論から。リースバック取引において、賃貸借の内容も相手方等の判断に重大な影響を及ぼす事項に該当すると明確化されました。したがって、賃料の額や契約期間、更新の有無、修繕費用の負担区分といった賃貸借の条件を故意に告げなければ、宅地建物取引業法47条1号の事実不告知に当たります。さらに、過失で告げなかった場合であっても、法31条1項の信義誠実義務に抵触するおそれがあると書かれました。
項目内容
正式名称住宅のリースバック取引における宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方
策定国土交通省 不動産・建設経済局 不動産業課/令和8年7月
施行令和8年10月1日
性格新法ではなく、既存の宅建業法の解釈の明確化
適用される規定法31条・37条・47条1号・47条の2
核心売買に加え賃貸借の内容も事実不告知の対象
過失の場合法31条1項に抵触するおそれ
対象範囲あくまで住宅のリースバック限定の措置

準備期間は短いです。法改正ではないため、周知から施行までの助走が長く取られていません。いま8月で、施行は10月1日です。

リースバックという取引の構造

ガイドラインは、住宅のリースバックを次のように定義しています。住宅の所有者がその所有する住宅を売却して売却代金を得て、売却後は当該住宅の所有者となった事業者に毎月賃料を支払うことで、それまで住んでいた住宅に引き続き住むという契約形態です。

そのうえで、これに関する取引は居住用宅地建物の売買とその賃貸借が契約関係として不可分一体となっていると整理しています。この「不可分一体」という一語が、今回の話の全部です。

お客様の側では、はじめから一本の話です。家を売って、そのまま住み続ける。ところが会社の側では、売買の担当と賃貸の担当が別のことが多い。一本に見えているものが、こちら側では二本になっている。ガイドラインは、この二本を一本として扱えと言っています。

ガイドラインは取引の特徴として、所有権が移転することにより固定資産税や大規模修繕費の負担が不要となる場合がある一方で毎月の賃料負担が生じること、賃借人となるため住宅の改変や設備設置について制限を受けること、賃貸借契約の内容によっては希望する期間にわたり居住を継続できない可能性があること、契約条件次第では買い戻せることもあるが買戻し条件や買戻し価格に留意が必要なこと、を挙げています。

どこまでが対象なのか——線引きを間違えない

対象になるのは、相手方等の居住の用に供されている宅地建物の売買とその賃貸借が不可分一体となっており、かつ次のいずれかに当たるものです。

自社の立場対象になるか
宅建業者が買主として買い取る対象
宅建業者が売買を媒介する対象
宅建業者が売買を代理する対象
買主が宅建業者で、かつ別の宅建業者が媒介等をする各社それぞれに適用
居住用でない収益物件のセール・アンド・リースバック本ガイドラインの対象外

ここで見落としやすい一文があります。売買と賃貸借の各契約の締結の時期が異なる場合や、買主と貸主が同一でない場合であっても、売買後も相手方等がその宅地建物を貸借して引き続き居住の用に供することを目的とするものは、本ガイドラインの対象になると明記されています。

つまり、売買契約を先に締結して賃貸借は後日、という組み方でも逃げられません。買主と貸主を別法人にしても同じです。契約の形ではなく、引き続き住むことを目的としているかどうかで判定されます。

相談件数はどう推移しているのか

ガイドラインの脚注に、消費生活センター等の相談件数が載っています。

年度相談件数
令和4年度116件
令和5年度227件
令和6年度242件
令和7年度214件

令和4年度から令和5年度でおよそ倍になり、その後は200件台で推移しています。国は高い水準で推移していると読んでいます。令和7年度が前年度から減っている点は、集計時点や集計方法の注記が資料に見当たらないため、本記事では改善とは評価しません。

相談の中身として挙げられているのは、契約を締結した後になって賃料が高額で支払賃料の合計額が短期間で売却価格を超えることに気付いたという例、そして売買契約の解約を申し出たら高額な違約金を請求されたという例です。概要資料には高齢者を狙った押し買いも発生しているとも書かれています。

適用される条文は4つ。35条は入っていない

ガイドラインが挙げる適用条文は、法31条、37条、47条1号、47条の2です。

条文内容今回の位置づけ
31条業務処理の原則・信義誠実義務過失の不告知の受け皿
37条書面の交付従来どおり適用
47条1号事実不告知等の禁止今回の中心
47条の2不当な勧誘等の禁止押し買いの禁止

注意したいのは、35条の重要事項説明が、ここに入っていないことです。宅建業者が買主として買い取る取引や売買の媒介では、売主に対する35条の重要事項説明義務が課される構造になっていません。だからこそ47条1号の事実不告知という切り口が使われたと読むのが素直です。

ここは実務の設計に直結します。35条書面という決まった器がない以上、何を告げたかを示す手立てを自分で用意するしかありません。35条書面の作り方そのものは別稿で扱っています。

重要事項説明書のひな型と、説明の順番

賃貸借の条件が、判断に重大な影響を及ぼす事項になった

法47条1号ニは、代金や借賃等の対価の額もしくは支払方法その他の取引条件であって宅地建物取引業者の相手方等の判断に重要な影響を及ぼすこととなるものについて、故意に事実を告げない行為を禁じています。

今回明確化されたのは、リースバック取引においては売買の内容に加え、賃貸借の内容もこの「判断に重大な影響を及ぼす事項」に該当する、という点です。理由も書かれています。売買と賃貸借が不可分一体であり、賃貸借の条件が売買契約締結の意思決定に重要な影響を及ぼすからです。

告げなければならない事項——売買

売買に関する事項
代金以外に授受される金銭の額および当該金銭の授受の目的
契約の解除に関する事項
損害賠償額の予定または違約金に関する事項
買戻し特約の有無およびその内容その他の相手方等が知らない場合に不利益となりうる事項

相談事例と対応しています。違約金の請求で揉めた事例、買戻しができると思っていたら特約がなかったという事例が、そのままここに来ています。買戻し特約は、有無そのものが告知事項です。「特約はありません」と言わないままにしておくことが、不告知になりえます。

告げなければならない事項——賃貸借

こちらが16項目あります。並びは35条書面や37条書面で見慣れたものに近いですが、売買の勧誘の段階でこれを告げるという点が新しい。

区分賃貸借に関する事項
当事者・物件当事者の氏名および住所/宅地建物を特定するために必要な表示
引渡し宅地または建物の引渡しの時期
終了契約の解除に関する事項/損害賠償額の予定または違約金/天災その他不可抗力による損害の負担の定め
お金借賃の額ならびにその支払の時期および方法/借賃以外の金銭の授受の定め/敷金その他契約終了時に精算することとされている金銭の精算
期間契約期間および契約の更新に関する事項/定期借家等の規定の適用を受けるときはその旨
使い方用途その他の利用に係る制限に関する事項
管理管理が委託されているときは受託者の氏名および住所
負担租税その他の公課の負担の定め/修繕費用の負担区分その他の相手方等が知らない場合に不利益となりうる事項
転売宅建業者が第三者に物件を譲渡する可能性およびその場合の賃貸借関係への影響
実務で効くのは最後の1行です。買い取った事業者が物件を第三者に転売する可能性と、その場合に賃貸借がどうなるか。ここを説明していない会社は多いはずです。買い取り側のビジネスとして転売は普通に起こりますが、売主にとっては大家が知らない誰かに変わるという話です。告知事項に明記されました。

列挙されたものだけ告げればよい、ではない

ガイドラインは、列挙した事項について次のように断っています。リースバック取引の特性を踏まえて特に取引の判断に重要な影響を及ぼす事項を列挙したものであり、列挙されている事項以外は告知を要しないということを意味するわけではない。

さらに、相手方等より関心や質問等が寄せられた事項についても、業務上一般に要求される通常の注意を用いて可能な範囲で調査し、告知することが必要とされています。

聞かれたことにその場で答えられなかった場合、調べて答える義務があるという読み方になります。「分かりません」で終える対応は、通りません。持ち帰った質問を落とさない仕組みが要ります。

過失でも、信義誠実義務に抵触するおそれがある

47条1号は故意に告げない行為を禁じています。では、うっかり言い忘れた場合はどうか。

ガイドラインは31条の項でこう書いています。当該事項について、過失により告げない場合であっても法31条1項に抵触するおそれがある。

31条1項は、取引の関係者に対し信義を旨とし誠実にその業務を行わなければならないという規定です。抜け道が塞がれたと読むのが正しい。故意でなかったという主張は、47条1号を外しても31条に着地します。

実務への含意ははっきりしています。担当者の記憶と善意に頼った説明は、もう成立しません。誰が担当しても同じ項目が同じ順番で出てくる書面と手順を、会社として持つ以外にありません。

対応することが望ましい事項——算定根拠と相応関係

禁止事項とは別に、法に基づく義務として一律に整理するものではないとしたうえで、可能な範囲で対応することが望ましい事項が2つ挙げられています。

望ましい事項中身
算定根拠売買価額および借賃の額の算定根拠に関する事項の説明
相応関係借主が負担することとされた代金と、売却により受領する代金との関係の説明。例として、売却代金が賃料等の何か月分に相当するか

「望ましい」という書き方です。義務ではありません。ただ、いくらで買って、いくら家賃をもらうのか。その関係を数字で見せられない会社が10月以降に相談を受けたとき、どう見られるか。実務としては必須と読んでおくほうが安全だと考えています。

加えて、相手方等の理解促進を図る観点から、告知事項を記載した書面を交付することが望ましいとも書かれています。

なお脚注で、売買の媒介等をする宅建業者については、法34条の2第1項の媒介契約書面に記載する価額について意見を述べるときは、同条2項によりその根拠を明らかにしなければならないという既存の義務が念押しされています。こちらは「望ましい」ではなく義務です。

更新の話が、いちばん揉める

相談事例に定期借家契約で退去を迫られたというものが挙がっています。ここが実務上いちばん危ない。

リースバック後の賃貸借は、定期借家で組まれることが少なくありません。期間満了で終わる契約です。売主の頭にあるのはこれからもここに住める。契約書に書いてあるのは期間満了により終了する。この差が、いちばん揉めます。

ガイドラインの告知事項にも、契約期間および契約の更新に関する事項と、定期借家等の規定の適用を受けるときはその旨が、それぞれ独立して入っています。期間の話と、更新できないという話は、別に告げるという構成です。

定期借家であれば、借地借家法38条にもとづく事前説明書面が別途必要になります。契約書に更新がない旨を書いてあるだけでは足りません。これはガイドラインとは別の話ですが、10月以降は告知義務の側からも見られることになります。

定期借家の実務——事前説明書面と再契約の設計

押し買いの禁止——第47条の2

47条の2は、契約締結の勧誘等に際して禁止される行為を定めています。ガイドラインが列挙したものを整理します。

類型禁止される行為
断定的判断利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断の提供/将来の環境または交通その他の利便について誤解させるべき断定的判断の提供
時間正当な理由なく、契約を締結するかどうかを判断するために必要な時間を与えることを拒むこと
名乗り勧誘に先立って商号または名称、勧誘を行う者の氏名、勧誘目的である旨を告げずに勧誘を行うこと
再勧誘締結しない旨の意思を表示したにもかかわらず勧誘を継続すること
時間帯・方法迷惑を覚えさせるような時間の電話または訪問/深夜または長時間の勧誘その他私生活または業務の平穏を害するような方法により困惑させること
威迫契約を締結させ、または申込みの撤回もしくは解除を妨げるために威迫する行為
金銭申込みの撤回に際し、既に受領した預り金の返還を拒むこと/手付放棄による解除に際し、正当な理由なく解除を拒みまたは妨げること

「今日決めてもらえれば」という言い方は、判断に必要な時間を与えることを拒むに触れうる、と読むべきです。高齢の売主を相手に、その場で押し切る運用は特に危ない。概要資料が押し買いという言葉を使っているのは、そこを見ているからです。

罰則と監督処分

違反行政処分刑事罰
47条1号
事実不告知
指示・業務停止命令・免許取消し法79条の2。2年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはこれらの併科
47条の2
不当な勧誘等
指示・業務停止命令・免許取消し——

ガイドライン本文は、47条1号に違反した場合について法79条の2および80条により拘禁刑もしくは罰金刑またはこれらが同時に科される可能性があると記載しています。言わなかったことに刑事罰がつくという構造は、あらためて確認しておく価値があります。

相談は、免許行政庁に名前つきで届く

概要資料に、見落とされやすい一文があります。PIO-NETの活用として、個社名を明示した消費生活センター等への相談情報を、宅建業免許行政庁である地方整備局等および都道府県に共有するというものです。

これまで、消費生活センターに相談が入っても、それが免許行政庁の目に触れるとは限りませんでした。そこに線が引かれます。あわせて、法違反が認められた宅建業者には指示・業務停止命令・免許取消し等の監督処分等をもって厳正に対処すると書かれています。

相談を1件も積み上げないことが、経営の話になりました。処分に至らない段階の相談でも、社名が行政庁に届く経路ができます。

賃貸の媒介をする宅建業者には、別の義務が来る

もう一点、条文の整理として重要な記述があります。リースバック取引における賃貸について宅建業者が媒介等をする場合、当該宅建業者に対しては、法35条および37条をはじめ賃貸の媒介等に通常適用される各規定が適用されるというものです。

立場適用される主な規定
売買の買主となる宅建業者31条・37条・47条1号・47条の2
売買を媒介・代理する宅建業者31条・37条・47条1号・47条の2/34条の2第2項の価額の根拠
賃貸を媒介・代理する宅建業者35条・37条ほか賃貸の媒介等に通常適用される規定

同じ案件の中で、立場によって適用される条文が違います。自社が売買側なのか賃貸側なのか、両方なのかで、やることが変わります。ここを社内で取り違えると、片方の義務を丸ごと落とします。

告知事項を記載した書面には、様式がない

ガイドラインは書面の交付を望ましいとしていますが、様式は示されていません。35条書面のような法定様式がない、ということです。

これは自由でもあり、面倒でもあります。自社で作るしかない。作らなければ、担当者の口頭説明が唯一の記録になります。過失でも抵触のおそれがあると書かれた以上、説明したという記録そのものが会社を守ります。

告知書面に載せる項目の考え方

二部構成にする

売買のパートと賃貸借のパートを、1枚の書面の中で明確に分けます。お客様には一本の取引でも、告げるべき項目は2系統だからです。売買4項目、賃貸借16項目。チェックボックスを付けて、告げた項目に印を残す形にしておくと、後から出せます。

数字の相応関係を1枚に

売買代金と、契約期間内の賃料合計額を並べます。ガイドラインが例示しているとおり、売却代金が賃料の何か月分に相当するかを出します。あわせて売買価額と借賃の額の算定根拠を書きます。望ましい事項ですが、ここを出せることが信用になります。

転売の可能性を明示する

第三者に譲渡する可能性があるのかないのか、あるとして賃貸借はどうなるのか。可能性がない場合も、ないと書くほうが安全です。空欄は告げていないことになります。

記録を、どこに残すか

賃貸借の条件をいつ誰に説明したかを、売買の商談記録と同じ場所に残す。これが地味に効きます。

多くの会社で、売買の顧客管理と賃貸の顧客管理が別のシステムに分かれています。リースバックの案件は、その両方にまたがります。記録が二つのシステムに散っていると、いざ「いつ何を説明したか」を問われたときに、揃えて出せません。

売買契約書の側の条項整備については別稿にまとめています。

不動産売買契約書の条項——解除と違約金の書き方

9月までの工程表

時期やること
8月上旬自社の取引がガイドラインの対象に当たるかを判定する。買主か媒介か代理か、賃貸側にも入るのかを整理
8月中旬説明の台本を売買と賃貸借の二部構成で作り直す。賃貸借16項目を漏れなく並べる
8月下旬告知事項を記載した書面をひな型化する。チェック欄を付ける
9月上旬売買代金と賃料総額の相応関係を1枚で見せる資料をテンプレート化する
9月中旬勧誘の運用を47条の2に照らして点検する。訪問時間帯、再勧誘、判断時間の与え方
9月下旬商談記録の置き場所を一本化する。売買と賃貸の記録が分かれていないかを確認
10月1日施行

件数の少ない会社ほど、1件目で事故ります。年に数件しか扱わない取引だからこそ、台本と書面を先に作っておく価値があります。

よくある誤解

誤解1:新しい法律ができた。できていません。既存の宅建業法の解釈を明確化した文書です。だから施行までの助走が短い。

誤解2:重要事項説明の項目が増えた。違います。売買の買主・媒介業者に35条は適用されません。47条1号の事実不告知という枠組みです。

誤解3:賃貸借の説明は賃貸の担当がやるから関係ない。売買契約締結の勧誘に際して告げる話です。売買側の義務です。

誤解4:契約書を渡してあるから告げたことになる。勧誘の段階での告知が問われます。締結時に書面を渡すことは、勧誘時に告げたことの代わりになりません。

誤解5:うっかりなら仕方ない。過失による不告知も、法31条1項に抵触するおそれがあると明記されました。

誤解6:売買契約と賃貸借契約を別の日にすれば対象外。締結時期が異なる場合も対象になると明記されています。買主と貸主を分けても同じです。

誤解7:収益物件のセール・アンド・リースバックも同じ規制になる。本ガイドラインは、あくまで相手方等の居住の用に供されている住宅のリースバック限定の措置です。

情報の扱いで慎重にした点

本記事は、国土交通省が公表したガイドライン本文と概要資料にもとづいています。そのうえで、断定を避けた点を挙げます。

ガイドライン本文の公表日そのものは特定していません。公表資料上の表記は「令和8年7月」という月次までであったため、本文でも月にとどめました。

一般消費者向けの啓発資料は、作成・公表予定と書かれた段階です。本記事の執筆時点では未公表であり、内容は確認していません。公表されれば、説明の台本はそれに合わせて見直すことになります。

告知事項を記載した書面の様式例は示されていません。本記事の書面設計は、告知事項の列挙から筆者が組み立てたものであって、国が示した様式ではありません。

PIO-NETによる情報共有の開始時期・頻度・対象範囲の細部は、公表資料から確認できませんでした。したがって運用の細かい点は書いていません。

相談件数は令和7年度が前年度から減少していますが、改善とは評価していません。集計時点や集計方法の注記が資料に見当たらないためです。水準として読むにとどめました。

解釈・運用の考え方は改正されうる文書です。実際の運用設計にあたっては、必ず国土交通省の公表資料で原文の最新版を確認してください。本記事は施行までの段取りの設計図であって、条文の逐条解説ではありません。

執筆:馬場生悦/宅地建物取引士。中小不動産会社向けの実務支援を行うウルスタ代表。自社で210室の賃貸管理と売買の媒介を手がけながら、現場で起きたことをもとに記事を書いています。管理と売買の業務を1つの画面にまとめる仕組みは ウルスタ で提供しています。
参照した資料
  1. 国土交通省 不動産・建設経済局 不動産業課「住宅のリースバック取引における宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(リースバックに関するガイドライン)」本文 令和8年7月——施行日、対象範囲、適用条文、事実不告知に該当する事項の列挙、過失の場合の31条抵触、対応することが望ましい事項、47条の2の禁止行為、罰則
  2. 同 概要——高齢者を狙った押し買い、指導監督の徹底、PIO-NETによる免許行政庁への相談情報の共有、一般消費者向け啓発資料の作成公表予定
  3. 宅地建物取引業法79条の2および80条——47条各号違反に対する刑事罰の内容
  4. 国土交通省「住宅のリースバックに関するガイドブック」令和4年策定——本ガイドライン制定の前史として本文で言及