賃貸管理 読了 22分

定期借家契約の実務2026|更新のない賃貸借の要件・事前説明・終了通知・再契約と普通借家との使い分けを中小不動産の目線で整理

更新のない賃貸借として出口を確定できる定期借家契約。ただし事前説明をひとつ落とすだけで普通借家になってしまう繊細な制度でもあります。要件・終了通知・中途解約・再契約の実務と普通借家との使い分けを、中小不動産の現場目線で解説します。

馬場生悦
宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
定期借家契約の実務2026|更新のない賃貸借の要件・事前説明・終了通知・再契約と普通借家との使い分けを中小不動産の目線で整理
目次

契約で定めた期間が来たら、更新されることなくきっぱりと終わる——出口のはっきりした賃貸借を結べるのが、定期借家契約です。普通借家契約では、貸主に正当な事由がなければ更新を拒めず、いったん貸すと明渡しまでの道のりが長くなりがちです。これに対して定期借家契約は、あらかじめ定めた期間の満了で確定的に契約が終わるため、数年後に建替えや売却、自己使用の予定がある物件でも、腰を据えて貸し出せます。空室を長く抱えるより、期間を区切ってでも埋めたい——そんな中小不動産や管理会社の現場で、定期借家への関心はいま静かに高まっています。その一方でこの制度は、手続をひとつ落とすだけで普通借家になってしまう繊細さも併せ持ちます。本記事は、ウルスタ代表として宅地建物取引業を営む立場から、定期借家契約の要件と運用の勘所を、令和六年十二月に改定された定期賃貸住宅標準契約書もふまえ、宅地建物取引士の目線で整理します。

なぜいま定期借家契約が中小不動産の関心を集めるのか

人口が減り、空室を埋めることが経営の最優先課題になっている一方で、貸す側には「いったん貸したら、返してもらえないのではないか」という根深い不安があります。普通借家契約では、期間を定めても更新が原則で、貸主が更新を拒むには正当な事由が要ります。老朽化した建物を建て替えたい、まとまった土地として売却したい、いずれ子世帯を住まわせたい——そうした計画があっても、正当事由の壁と立退料の負担を思うと、募集そのものをためらってしまう。この「貸したいのに貸せない」というねじれを解く鍵が、更新のない賃貸借、すなわち定期借家契約です。

制度の面でも、定期借家は使いやすさを増しています。令和四年五月十八日に施行された借地借家法の改正で、契約書面や事前説明書面を電磁的方法で取り交わすことが認められ、対面と紙に縛られない運用が可能になりました。これを受けて国土交通省の定期賃貸住宅標準契約書も見直され、最新版は令和六年十二月に更新されています。さらに、住宅確保要配慮者の受入れを進める住宅セーフティネットの広がりのなかで、期間を区切りながら継続を前提に貸す使い方にも光が当たり始めました。出口を自分で設計できる賃貸借として、定期借家はいまの局面にかみ合った選択肢になりつつあります。

【要点】定期借家契約の全体像を一枚で

細部に入る前に、この制度の骨格を俯瞰します。押さえるべきは、普通借家との性質の違い、成立に必要な三つの要件、効力を左右する事前説明、期間満了前の終了通知、借主側の中途解約、そして満了後の再契約という六つの論点です。

論点内容実務の勘所
制度の性質定めた期間の満了で更新されず、確定的に契約が終了する。普通借家のような法定更新や正当事由は問題にならない出口を先に決められるが、途中で貸主の都合だけでは終われない
三つの要件期間の定め、書面または電磁的記録による契約、契約前の事前説明。ひとつでも欠けると定期借家の効力が生じない要件を落とすと普通借家として扱われ、更新の縛りが復活する
事前説明更新がなく期間満了で終了する旨を、契約書とは別の書面で、契約締結前に説明する契約書への一体化や締結後の交付では足りない。順番と別書面が命
終了通知期間が一年以上のとき、満了の一年前から六月前までに終了を通知しないと、終了を借主に対抗できない満了日から逆算した通知期限を、台帳で必ず管理する
中途解約床面積二百平方メートル未満の居住用では、やむを得ない事情がある借主から中途解約できる貸主からの中途解約は原則できない。片面的な制度と心得る
再契約満了で終了するが、双方が合意すれば再契約で継続できる。再契約は新たな別個の契約再契約のたびに事前説明と書面をやり直す。更新とは別物

六つの論点は、ばらばらの知識ではなく一本の線でつながっています。出口を確定できるという性質を得るために、三つの要件と事前説明という入口の手続を厳格に踏む。そのうえで、期間満了の前には終了通知で出口を予告し、借主側には限られた中途解約の余地を残し、続けたいときは更新ではなく再契約で結び直す。この流れを理解すると、定期借家は単なる「更新なし」の契約ではなく、入口から出口までを設計する契約なのだと見えてきます。

定期借家契約とは——普通借家との決定的な違い

まず出発点を押さえます。私たちが通常結んでいる賃貸借の多くは、普通借家契約です。普通借家では、期間を定めても満了時に更新されるのが原則で、貸主が更新を拒むには正当な事由が必要とされます。借主が更新を望み、貸主が黙っていれば、従前と同じ条件で契約が続く法定更新も起こります。借主の居住の安定を厚く守る仕組みであり、その裏返しとして、貸主は自分の都合だけで契約を終わらせにくい立場に置かれます。

これに対して定期借家契約は、契約で定めた期間が満了することにより、更新されることなく確定的に終了します。正当事由も法定更新も問題になりません。加えて、賃料に関する取り決めの自由度も高く、契約期間中は借賃の増減を請求できない旨の特約を結べば、その特約が有効に働きます。普通借家では借賃増減請求権を特約で完全には排除できないのと対照的です。出口が読め、期間中の賃料も安定させやすい——それが定期借家の輪郭です。ただし、この強力な効果を得るには、次に述べる要件を正確に満たさなければなりません。

定期借家を成立させる三つの要件——一つ欠けると普通借家になる

定期借家契約が定期借家として効力を持つには、大きく三つの要件を満たす必要があります。第一に、契約期間を定めること。普通借家と異なり、一年未満の短い期間も定められ、上限もありません。数か月だけ貸すことも、十年単位で貸すこともできます。第二に、書面によって契約すること。従来は公正証書などの書面が求められてきましたが、後述する令和四年改正により電磁的記録でも差し支えなくなりました。第三に、契約に先立つ事前説明です。

この三つは、どれか一つでも欠けると致命的です。とりわけ実務で取り落としやすいのが、期間の定めがあいまいなまま契約書だけ「定期借家」と題してしまう例と、事前説明を怠る例です。要件を満たさなければ、その契約は定期借家の効力を生じず、普通借家として扱われます。すると更新の縛りと正当事由の壁が復活し、当初の出口設計は崩れてしまいます。定期借家は効果が強いぶん、入口の手続に一切の妥協が許されない契約だと心得ておく必要があります。

事前説明という関門——ここを落とすと効力が生じない

三つの要件のうち、最も注意を要するのが事前説明です。貸主は、契約を結ぶより前に、借主に対して「この契約には更新がなく、期間の満了によって終了する」という定期借家である旨を、あらかじめ書面を交付して説明しなければなりません。ここで決定的に大切なのは、この事前説明の書面が、契約書そのものとは別個の書面でなければならない、という点です。

事前説明は「契約書とは別の書面」で「締結前」に
過去には、定期借家である旨の説明を契約書の条項に溶け込ませ、別の書面を交付しなかったために、その契約が定期借家として認められなかった例があります。最高裁も、この事前説明の書面は契約書とは独立した書面である必要があるという趣旨を示しています。実務では、契約書の署名押印をもらう前に、まず定期借家であることだけを記した説明書面を手渡し、内容を読み上げて理解を確かめ、受領のサインをもらう。この順番を崩さないことが、定期借家の効力を守る生命線になります。宅地建物取引業者が仲介する場合は、宅地建物取引業法にもとづく重要事項説明とはまた別の手続として、この事前説明を独立して行う点にも注意します。

契約と事前説明の電子化——令和四年改正で可能になったこと

長らく定期借家は、紙の書面と対面を前提とする制度でした。ここが大きく変わったのが、令和四年五月十八日に施行された借地借家法の改正です。この改正により、定期借家の契約書面と事前説明の書面のいずれについても、借主の承諾を得たうえで、電磁的方法によって提供し、または締結できるようになりました。遠隔地の借主とオンラインで手続を完結させたり、電子契約サービスを使って書面のやり取りを効率化したりする道が開けたわけです。

この改正を受けて、国土交通省の定期賃貸住宅標準契約書も様式の見直しが行われ、最新版は令和六年十二月に更新されています。電子化を進める際の実務上の勘所は、第一に借主の承諾を確実に取り、その記録を残すこと。第二に、事前説明の電磁的な提供が、あくまで契約締結の前という順番を保つこと。紙であれ電子であれ、別書面で事前に説明するという骨格は変わりません。ツールが便利になっても、要件の本質は動かないという点を、担当者間で共有しておくと事故を防げます。

期間満了の一年前から六月前まで——終了通知を忘れない

定期借家は満了で確定的に終わるとはいえ、貸主が何もしなくてよいわけではありません。契約期間が一年以上である場合、貸主は、期間の満了の一年前から六月前までの間に、借主に対して「期間の満了により契約が終了する」旨の通知をしておかなければ、その終了を借主に対抗できないとされています。つまり、通知を怠ると、満了しても借主に対して契約の終了を主張できず、居座られてしまうおそれがあるのです。

救済がまったくないわけではありません。この通知期間を過ぎてから通知した場合でも、通知の日から六月を経過すれば、貸主は契約の終了を借主に対抗できるとされています。とはいえ、その分だけ明渡しは後ろ倒しになり、次の建替えや売却の段取りが狂います。実務では、契約時に満了日を確定させたら、そこから逆算して「終了通知の開始日」と「締切日」を台帳に登録し、通知の要否を機械的に拾える仕組みにしておくことが欠かせません。物件数が増えるほど、この通知の管理は人の記憶に頼れなくなります。

借主からの中途解約——居住用二百平方メートル未満の特則

定期借家は期間の満了まで続くのが建前ですが、借主側には法律上の例外が用意されています。床面積が二百平方メートル未満の居住の用に供する建物については、転勤、療養、親族の介護その他のやむを得ない事情によって、借主が生活の本拠として使用することが困難となったときは、特約がなくても借主から中途解約を申し入れることができます。申入れから一定期間、法律上は一月を経過することで契約は終了します。単身者向けやファミリー向けの一般的な住戸は、多くがこの範囲に入ります。

ここで押さえておきたいのは、この中途解約が借主側の片面的な権利だという点です。貸主の側から定期借家を途中で解約することは、原則としてできません。貸主からの中途解約を認める特約の有効性については学説や裁判例に議論があり、安易に頼るのは危険です。したがって定期借家は、貸主にとって「満了までは確実に貸し続ける」覚悟を要する契約でもあります。逆に言えば、途中で貸主都合の退去をさせたい物件には、そもそも定期借家は向きません。出口の時期を動かさない前提で設計するのが、この制度の正しい使い方です。

再契約という運用——「更新」とは似て非なるもの

期間満了で確定的に終わるとはいえ、その借主にそのまま住み続けてほしい場面は当然あります。その場合は、貸主と借主が改めて合意して再契約を結ぶことで、居住を継続できます。ここで混同してはならないのが、再契約は普通借家の更新とはまったく別物だ、という点です。更新は従前の契約が延長される一体のものですが、再契約は旧契約が終了したうえで新たに結ばれる、別個独立の契約です。

この違いは実務に直結します。再契約は新しい定期借家契約そのものですから、そのつど三つの要件を満たさなければなりません。とりわけ、更新がなく期間満了で終わる旨の事前説明を、再契約のたびに別書面であらためて行う必要があります。前回やったから省く、という発想は禁物です。費用の性質も、いわゆる更新料ではなく、再契約に伴う費用として整理し、借主に事前に示しておくと後の争いを避けられます。反対に、家賃滞納や近隣トラブルを繰り返す入居者については、再契約をしないという選択によって、正当事由の立証や立退料の負担なしに、期間満了をもって関係を終えることができます。再契約するかしないかを貸主が選べることこそ、定期借家の実務的な強みです。

どんな場面で定期借家を選ぶか——使い分けの勘所

定期借家は万能ではありません。強い出口効果と引き換えに、借主にとっては継続の保障が薄く、募集時にやや敬遠されやすい面もあります。だからこそ場面を選んで使うことが肝心です。向いているのは、数年後に建替えや売却、自己使用の予定がある物件、転勤者が留守の間だけ持ち家を貸すリロケーション、賃料の下落局面で条件を定期的に見直したい物件、そして家賃滞納やトラブルのリスクを一定期間で仕切り直したい物件です。逆に、長く安定して貸し続けたい優良物件では、あえて普通借家のままにしておくほうが借り手はつきやすいでしょう。

定期借家は、満了日と終了通知期限を取りこぼさない管理があってこそ回る
ウルスタは、中小不動産会社の物件・オーナー・入居者・対応履歴を一元管理できる業務クラウドを提供しています。どの部屋が普通借家でどの部屋が定期借家か、満了日はいつで、終了通知の開始日と締切はいつか、再契約の予定はあるか、事前説明の書面は交付済みか。定期借家は、こうした情報がひとつの画面に整い、期限が自動で見えるようになって初めて、安心して増やせます。担当者が代わっても契約類型と期限が引き継がれ、通知の出し忘れという致命的なミスを防げます。出口を設計する契約を、記録と仕組みで支える。詳しくは https://ulsta.jp をご覧ください。

導入の手順と確認チェック七つ

定期借家の導入を、流れに沿った七つの確認に落とし込みます。第一に、その物件の出口、すなわち建替え・売却・自己使用の予定があるかを確認し、定期借家を選ぶ理由をはっきりさせる。第二に、期間をどう設定するかを、出口の時期から逆算して決める。第三に、更新がなく期間満了で終了する旨の事前説明書面を、契約書とは別に用意する。第四に、事前説明を契約締結の前に行い、受領の記録を残す。第五に、電子化する場合は借主の承諾を取り、その記録を保存する。第六に、満了日から逆算した終了通知の開始日と締切を台帳に登録する。第七に、満了時に再契約するのかしないのかの方針と、再契約時の条件をあらかじめ整理しておく。個別の契約設計や特約の有効性、借主とのトラブルにわたる判断が必要な場面では、弁護士や司法書士など専門家への相談を前提に案内します。

現場メモ——建替え予定の物件を定期借家で回した話

先日も、築四十年を超えるアパートを三年後に建て替えたいというオーナーから、それまでの空室をどうするかという相談を受けました。普通借家で貸せば、いざ建替えの段になって更新拒絶の正当事由や立退料の問題に頭を抱えることになります。かといって、三年間も空室のまま遊ばせておくのは、キャッシュフローの面でもったいない。そこで、建替えまでの期間に合わせた定期借家契約で募集する方針を採りました。

実務では、事前説明を丁寧に行うことに最も気を配りました。契約書とは別の書面で、更新がなく三年で確定的に終わることを、退去の時期まで含めて口頭でも説明し、納得のうえで契約していただきました。募集賃料は、期間が区切られるぶん相場よりわずかに抑え、そのかわり短期でも入居のハードルを下げました。結果として、満了とともに円満にご退去いただき、予定どおり建替えに着手できました。出口が読める安心は、募集の一手ごとに落ち着きをもたらします。定期借家は、貸主の計画と借主の納得がかみ合ったときに、最も力を発揮する契約だと実感した一件でした。

よくある質問(FAQ)

Q1. 定期借家契約は、契約書に「更新しない」と書いておけば成立しますか。
それだけでは足りません。定期借家として効力を持たせるには、期間の定め、書面または電磁的記録による契約に加えて、契約前の事前説明が必要です。とりわけ、更新がなく期間満了で終了する旨を、契約書とは別の書面で、締結前に説明することが欠かせません。これを欠くと普通借家として扱われます。

Q2. 事前説明の書面を、契約書と一体にしてはいけないのですか。
避けてください。事前説明の書面は、契約書とは独立した別個の書面である必要があるとされています。契約書の条項に溶け込ませただけでは、定期借家の効力が認められないおそれがあります。実務では、契約書に署名をもらう前に、説明用の書面を先に交付して説明し、受領の記録を残す運用が安全です。

Q3. オンラインや電子契約で定期借家を結べますか。
結べます。令和四年五月十八日に施行された借地借家法の改正で、借主の承諾を得れば、契約書面も事前説明の書面も電磁的方法で提供・締結できるようになりました。国土交通省の定期賃貸住宅標準契約書も令和六年十二月に更新されています。ただし、別書面で事前に説明するという骨格は、電子でも変わりません。

Q4. 終了通知を出し忘れると、どうなりますか。
契約期間が一年以上の場合、満了の一年前から六月前までに終了通知をしないと、期間が満了しても終了を借主に対抗できません。ただし、その期間を過ぎてから通知しても、通知の日から六月を経過すれば終了を対抗できます。いずれにせよ明渡しは遅れるため、満了日から逆算した通知期限の管理が重要です。

Q5. 借主のほうから途中で解約されることはありますか。
あります。床面積が二百平方メートル未満の居住用建物では、転勤や療養、親族の介護などやむを得ない事情で生活の本拠として使えなくなった借主から、特約がなくても中途解約を申し入れることができ、一定期間の経過で契約が終了します。一方、貸主からの中途解約は原則できない点に注意が必要です。

Q6. 満了後も住み続けてほしいときは、更新すればよいですか。
更新ではなく、再契約という形をとります。再契約は旧契約とは別個の新たな定期借家契約なので、そのつど事前説明と書面をやり直す必要があります。費用も更新料ではなく再契約に伴う費用として整理します。逆に、問題のある入居者とは再契約をしないことで、満了をもって円満に関係を終えられます。

まとめ:定期借家は、入口の手続で出口を手に入れる契約

定期借家契約は、契約で定めた期間の満了によって更新されずに終わる、出口の読める賃貸借ですが、その強い効果は、期間の定め・書面による契約・別書面での事前説明という入口の手続を、一切妥協せずに満たしてはじめて手に入ります。成立したあとも、期間が一年以上なら満了の一年前から六月前までの終了通知を忘れず、床面積二百平方メートル未満の居住用では借主からの中途解約の余地を織り込み、続けたいときは更新ではなく再契約で結び直す。令和四年の借地借家法改正で契約と説明の電子化が可能になり、令和六年十二月には標準契約書も更新されて、使い勝手はさらに増しました。建替えや売却の予定がある物件、リロケーション、トラブルを一定期間で仕切り直したい物件——自社が管理する物件のなかから、出口を設計したい一室を書き出すところから、定期借家の活用を始めてみてください。出口の安心は、入口の丁寧さと、期限を取りこぼさない記録で支えられます。

著者: 馬場生悦(宅地建物取引士)。ウルスタ代表。中小不動産会社向けの実務メディアを運営する傍ら、自社で宅地建物取引業を営み、賃貸住宅の管理・客付けおよび戸建て・区分マンションを含む売買仲介と、オーナー・入居者の相談に携わる。本記事は、借地借家法第三十八条が定める定期建物賃貸借と、令和四年五月十八日に施行された同法改正による契約・事前説明の電子化、および令和六年十二月に更新された国土交通省の定期賃貸住宅標準契約書をふまえ、定期借家契約の実務について、2026年7月時点の公開情報と自社での実務経験に基づき整理したものである。契約期間や特約の設計、事前説明書面の作り方、借主とのトラブルにわたる個別の法的判断は、弁護士・司法書士などの専門家にご確認いただきたい。本記事は特定の契約や事業者を勧めるものではなく、判断の材料を整理することを目的としている。

参考: 国土交通省——定期建物賃貸借(借地借家法第三十八条)に関する解説ページおよびQ&A / 国土交通省——定期賃貸住宅標準契約書(令和六年十二月更新版)および関連書式 / 借地借家法——第三十八条 定期建物賃貸借(期間の定め、書面・電磁的記録による契約、事前説明、期間満了前の終了通知、居住用二百平方メートル未満の建物における借主の中途解約に関する規定。令和四年五月十八日施行の改正による契約・事前説明の電子化を含む)/ 定期借家推進協議会——定期借家制度の解説およびQ&A / いずれも2026年7月時点の公開情報および自社の不動産実務をもとに整理