賃貸住宅管理業の登録更新は、有効期間が満了する日の90日前から30日前までに申請します。必要書類は法人・個人、他制度の登録の有無などで異なります。まず自社の満了日を確定し、該当する公式の書類一覧から準備してください。
この記事で扱うのは事業者の「賃貸住宅管理業」の登録更新です。個人の「賃貸不動産経営管理士」の資格更新とは別の手続きです。制度・資料の確認日:2026年9月9日。
登録更新の期限・必要書類・手数料の早見表
| 確認すること | 更新前に押さえる内容 |
|---|---|
| 有効期間・申請期限 | 登録の有効期間は5年。満了日の90日前から30日前までに更新申請。 |
| 法人の必要書類 | 法人用の申請書類一覧(関東地方整備局・PDF)で該当欄を確認。管轄が異なる場合は所管局の案内も確認。 |
| 個人の必要書類 | 個人用の申請書類一覧(関東地方整備局・PDF)で該当欄を確認。 |
| 申請書の様式 | 国土交通省の申請・届出様式から取得。電子申請では画面入力する項目と別途提出する書類を区別。 |
| 更新手数料 | 電子申請18,000円、書面申請18,700円。電子申請でも収入印紙を貼った申請書第六面の原本を郵送。 |
| 社内の準備メモ | 登録更新チェックシートを保存(テキスト)。期限、書類、担当者、提出記録を書き込めます。 |
期限・手数料は国土交通省の登録更新のお知らせ(PDF)に基づきます。以下では、書類を集める順番と申請後の確認を整理します。
最初に登録の満了日と申請期間を確定する
2026年に全事業者が同じ日に更新するわけではない
2021年に登録した事業者は、5年後の2026年に初回の更新時期を迎えます。「一斉更新」は同じ年に更新が重なるという意味で、共通の締切日ではありません。登録通知などで自社の有効期間を確認し、不明な場合は国土交通省の企業情報検索システムや所管の地方整備局等で登録情報を確かめます。
満了日から90日前・30日前を逆算する
国土交通省の記載例:2021年7月23日に登録した場合、更新の申請期間は2026年4月24日から6月23日です。この日付を自社にそのまま使わず、自社の登録の有効期間から計算してください。末日が行政機関の休日に当たる場合などの扱いも、公式のお知らせで確認します。
国からの事前案内を待たず、社内で期限を持つ
国土交通省は、更新時期について原則として事前連絡をしないと案内しています。申請受付開始日・申請期限・社内提出目標日の3つを予定表に入れ、担当者と確認者を決めます。
必要書類は「法人・個人」と「自社に必要な添付」で分ける
すべての事業者が同じ書類を出すわけではありません。宅地建物取引業やマンション管理業などの登録状況によって、省略できる書類が異なります。公式一覧の「更新」と自社に該当する区分を確認してください。
| 準備の区分 | 確認する書類の例 |
|---|---|
| 法人 | 登録申請書、定款・登記事項証明書、該当する役員等の資料、法人税の納税証明書、直前事業年度の貸借対照表・損益計算書など。 |
| 個人 | 登録申請書、住民票の抄本等、所得税の納税証明書、財産に関する調書など。住民票にマイナンバーは記載しません。 |
| 業務の状況 | 業務の状況に関する書面、管理物件一覧表、業務管理者の資格を確認する資料、該当する誓約書など。 |
これは準備の見取り図で、全件必須の提出一覧ではありません。国土交通省の最新様式・必要書類案内と、冒頭の法人用・個人用一覧で提出要否を確定します。証明書の発行日などに条件があるため、早く取得しすぎて取り直しにならないよう確認してください。
申請書と現在の会社情報を照合する
商号、代表者、役員、本店・営業所などが登録情報と一致するか確認し、変更届の漏れがあれば所管局に手続きの順番を確認します。業務管理者の交代は法定の変更届事項と同一扱いにせず、所管局が求める連絡・資料を確認します。管理物件一覧の戸数と、業務の状況に記載する戸数も照合してください。
財産要件は決算書と申請日をセットで確認する
「債務超過なら必ず更新できない」とだけ判断するのは不正確です。国土交通省の更新案内は財産要件について5つの条件を示し、いずれかを満たすか確認するよう案内しています。自社が該当する条件と、その根拠になる決算書・補足資料を整理します。
どの事業年度の書類を使うか
申請時点の直前事業年度と、決算が確定する時期を確認します。決算期と更新申請期間が重なる場合は、前年と同じ書類でよいと決めつけず、国土交通省の決算時期と申請時期の説明(PDF)に照らして準備してください。
財産要件に懸念があるとき
まず税理士等に決算内容を確認し、所管局に必要な説明資料を相談します。更新案内にある条件の一部だけを見て「増資すれば必ず通る」などと結論づけず、自社の資料全体で要件への適合を確認する段階です。
業務管理者の配置と資格の有効性を確認する
登録業者は、営業所または事務所ごとに1名以上の業務管理者を置く必要があります。氏名だけでなく、勤務する拠点、資格を示す証明書、その有効性を確認します。
事業者の登録更新と個人の資格更新を分けて管理する
現在の資格要件は、登録試験に合格する経路と、宅地建物取引士が指定講習を修了する経路が基本です。いずれも所定の実務経験、またはそれに代わる講習等の条件を確認します。以前の経過措置で資格を得た人も、現在有効な証明書を確認してください。詳細は国土交通省の業務管理者の要件で照合できます。
電子申請と収入印紙の郵送を一組で管理する
電子申請にはgBizIDプライムを用意します。代理申請の場合も申請者本人側のアカウントが必要になるため、委任先と役割を確認してください。入力前に国土交通省の登録申請方法で現行の手順を確認します。
電子申請18,000円、書面申請18,700円
これは更新申請の手数料です。新規登録の登録免許税とは異なります。申請書の作成を外部に委任する費用や、証明書の取得費用が含まれる金額ではありません。
電子申請でも第六面の原本を郵送する
収入印紙を貼付した登録申請書第六面の原本を、所管の地方整備局等へ郵送します。印紙に消印をせず、必要な登録番号等を記載し、電子申請と同時または申請後速やかに送ります。送付先と記載方法は最新の必要書類案内で確認してください。電子申請の送信記録と郵送記録を別々に残すと、提出漏れを発見しやすくなります。
担当者が使える登録更新チェックシート
編集部が作成した社内準備用の空欄メモです。法定の申請書ではありません。自社の満了日、法人・個人の区分、必要書類、担当者、提出状況を記入して使えます。
準備から申請後までの進め方
- 期限を確定:登録番号、有効期間、受付開始日、申請期限、社内の提出目標日を記録する。
- 書類を仕分け:公式一覧の該当区分を確認し、要・不要・確認中に分ける。決算と業務管理者の資料を先に確認する。
- 申請する:期間内に入力・添付を点検して提出。電子申請の記録と第六面の郵送記録を保存する。
- 補正と結果を追う:連絡先を決め、追加資料や補正への回答、更新後の有効期間を記録する。
賃貸住宅管理業の登録更新でよくある質問
Q. 満了日までに審査が終わらないと失効しますか?
法律第3条第3項は、更新申請があった場合、満了日までに処分がなければ、従前の登録が処分まで効力を持つと定めています。標準処理期間は90日で、補正に要する期間は含まれません。これは処理完了日の保証ではないため、申請期間を守り、照会や補正に対応してください。根拠:賃貸住宅管理業法第3条、登録申請方法。
Q. 申請期限を過ぎた場合はどうすればよいですか?
直ちに所管の地方整備局等に状況を伝えてください。更新を受けずに有効期間を満了すると、登録は失効します。その後に再び登録する場合は新規申請になり、登録免許税は90,000円です。失効前に締結した管理受託契約の扱いは、新たな受託を続けられるかという問題と分けて確認します。
Q. 管理戸数が200戸未満でも更新が必要ですか?
自己所有物件を除く管理戸数が200戸以上の事業者は登録が必要です。200戸未満でも任意登録は可能ですが、登録業者として継続するなら更新が必要です。更新しない判断をする場合も、今後の戸数や既存契約、登録表示の扱いを確認してください。
Q. 宅建業免許や賃貸不動産経営管理士の更新で代用できますか?
代用できません。宅建業免許、賃貸住宅管理業の登録、個人の資格は、それぞれ対象と手続きが異なります。会社の登録期限と業務管理者の資格の有効性は、別々の項目で管理してください。
出典・申請先を確認する公式資料
- 国土交通省:登録の更新について(PDF) — 期限、日付例、財産要件、手数料。
- 国土交通省:登録申請方法/申請・届出様式 — 電子申請、必要書類、標準処理期間。
- 関東地方整備局:賃貸住宅管理業の登録 — 法人・個人別の書類一覧。所在地に応じた所管局の案内も確認。
- 国土交通省:業務管理者の要件 — 配置、資格、講習。
- e-Gov:賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律 — 登録の有効期間と更新審査中の効力。
2026年9月9日に公開資料を確認して改稿しました。旧稿の「審査中の扱いは明示的な規定を未確認」という記載を第3条第3項に基づき修正し、財産要件・必要書類の説明も見直しました。書類の提出要否は事業者の状況で異なるため、申請時点の公式様式と所管局の案内で確定してください。


