賃貸管理 読了 21分

職場の熱中症対策義務化2026|改正労働安全衛生規則2年目の夏に中小不動産会社が現場スタッフを守る体制整備・実施手順・WBGT運用SOP

「内見から戻ったスタッフがふらついている」「電気の止まった空室にこもったら気分が悪くなった」——夏の不動産の現場に潜む熱中症リスク。2025年6月施行の改正労働安全衛生規則で、暑熱環境の対策は事業者の義務になり、罰則も定められています。本記事はウルスタ代表として宅建業を営み自社で210室を管理・客付けする立場から、(1)義務化で何が変わったか、(2)WBGTと気温による判断基準、(3)なぜ今中小の現場で効くのか、(4)スタッフを守る実務SOP5ステップ、(5)避けるべき5つのNG、(6)よくある質問7問を、少人数の会社が今日から動ける粒度で整理します。

馬場生悦
宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
職場の熱中症対策義務化2026|改正労働安全衛生規則2年目の夏に中小不動産会社が現場スタッフを守る体制整備・実施手順・WBGT運用SOP
目次

「内見の案内から戻ってきたスタッフがふらついている」「退去立会で電気の止まった無人の部屋にこもっていたら気分が悪くなった」——夏が近づくこの時期、賃貸管理の現場で気をつけたいのは、入居者の設備だけでなく、自社で動く現場スタッフの体調です。見落とされがちですが、2025年6月1日に施行された改正労働安全衛生規則によって、暑い環境で働く労働者への熱中症予防は、いまや会社の「努力目標」ではなく「法律上の義務」になっています。罰則も用意されており、対応を怠った状態で従業員が倒れれば、労災と会社の責任の両方が問われかねません。2026年の夏は、この義務化が始まって二度目のシーズンにあたります。制度が定着し、現場での運用が本当に回っているかが問われる年です。本記事は、ウルスタ代表として宅建業を営み、自社で210室規模の賃貸住宅を管理・客付けする立場から、(1)義務化で何が変わったのか、(2)対象作業をWBGTと気温でどう判断するか、(3)なぜ今、中小不動産会社の現場で効いてくるのか、(4)現場スタッフを守る実務SOP(5ステップ)、(5)避けるべき5つのNG、(6)よくある質問7問までを、少人数の会社が今日から動ける粒度で整理します。WBGTの基準値や義務の細目は、運用にあたって必ず厚生労働省など提供元の最新情報を確認してください。

熱中症対策の義務化で「何が」変わったのか — 3つのポイント

まず押さえたいのは、職場の熱中症対策が「気をつけましょう」という呼びかけから、事業者が必ず講じなければならない法的義務へと格上げされたという点です。2025年6月1日に改正労働安全衛生規則が施行され、暑熱環境での作業について、事業者に具体的な対応が義務づけられました。中小不動産会社にとっての論点は、「対象作業の広さ」「課された義務の中身」「怠った場合の責任」の3つに整理できます。自社の現場のどこに穴があるかを点検する出発点として、まずこの三つを押さえてください。

ポイント1:対象は屋外だけでなく「屋内の暑熱作業」も含む

ひとつめは、対象範囲の広さです。熱中症対策の義務は、建設現場のような屋外の重労働だけでなく、暑さ指数(WBGT)が高くなる屋内の作業にも及びます。不動産業で見落としがちなのが、エアコンの止まった無人の空室や、電気契約が切れた退去後の部屋です。閉め切った室内は外気温以上に温度が上がり、短時間でも熱がこもります。「うちは現場仕事の会社ではないから関係ない」と考えるのは危険で、内見の案内、物件の巡回、退去立会、原状回復の立会、屋外の清掃や草刈りなど、不動産の現場には暑熱作業が想像以上に多く潜んでいます。デスクワーク中心の会社であっても、夏場に屋外や空室へ出る業務がある限り、無関係ではいられません。

ポイント2:事業者に課された「3つの義務」

ふたつめは、義務の中身です。改正規則が事業者に求めているのは、大きく分けて三つあります。第一に、熱中症の自覚症状や周囲が気づく異変を早期に把握するための「報告体制の整備」。第二に、症状の悪化を防ぐための「実施手順の作成」。第三に、これらを関係する作業者へ「周知」することです。報告体制とは、体調の異変に気づいた人が、誰に・どの連絡先へ知らせるかをあらかじめ決めておくことです。実施手順とは、作業からの離脱、体を冷やすこと、必要に応じて医師の診察や処置を受けさせること、そして緊急連絡網や搬送先の所在地までを、事業場ごとに定めておくことを指します。いずれも特別な設備投資ではなく、紙一枚と社内ルールで形にできるものですが、決めて文書にし、現場へ伝えるところまでをやって初めて義務を満たします。

ポイント3:怠れば罰則。労災になれば会社の責任も問われる

みっつめは、実効性を担保する罰則の存在です。事業者がこの義務を怠った場合、労働安全衛生法の違反として、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科され得ます。さらに、対策を講じないまま従業員が熱中症で倒れれば、労働災害として扱われ、安全配慮義務を欠いたとして会社が損害賠償責任を問われる場面も出てきます。少人数の会社ほど、ひとり欠ければ業務が止まり、補償や信用の面でも打撃は小さくありません。「精神論で乗り切る」「これまで何事もなかったから大丈夫」という運用は、義務化された今、通用しないと考えるべきです。

ここが核心:義務の対象になりやすい「作業の条件」
熱中症対策が義務づけられる目安は、暑さ指数(WBGT)が28度以上、または気温が31度以上となる環境下で、連続して1時間を超える作業、もしくは1日の合計が4時間を超える作業とされています。内見の連続案内、屋外清掃、退去立会の続く一日などは、この条件に当てはまりやすいものです。「うちには関係ない」と切り捨てる前に、自社の夏の業務がこの基準に触れていないかを一度確認してください。

対象作業の判断基準をWBGTと気温で押さえる

次に、現場で「この作業は対象か」を判断する物差しを整理します。鍵になるのは、気温そのものではなく「暑さ指数(WBGT)」という指標です。WBGTは、気温だけでなく湿度や日射・輻射の影響も加味した、熱中症のなりやすさを表す数値です。同じ気温でも、湿度が高い梅雨明けや、照り返しの強い屋上やアスファルトの上では、WBGTは跳ね上がります。環境省は地域ごとのWBGTの予測値や実況値を公開しており、現場へ出る前にその日の数値を確認する習慣をつけるだけで、危険な時間帯を避ける判断がしやすくなります。気温が31度に届いていなくても、湿度が高ければWBGT28度を超えることは珍しくありません。「気温だけを見て判断する」運用は、この点で穴があります。

そのうえで、不動産の現場で実際に起こりやすい暑熱作業を、リスクの高さとともに早見表にまとめておくと、社内で共有しやすくなります。下の表は、当社の夏の業務を念頭に、危険になりやすい場面を整理したものです。

現場作業暑熱リスクが高まる要因まず打つべき対策
内見の連続案内車内・屋外移動とエアコンの効かない空室の往復飲料の携行・案内間隔の確保・空室の事前換気
退去立会・原状回復電気の止まった無人の部屋に長時間こもる窓開放と送風・短時間化・複数人または連絡確認
物件巡回・定期清掃炎天下の屋外を一日かけて移動・作業時間帯の前倒し・こまめな休憩・WBGT確認
草刈り・植栽・ゴミ置場清掃屋外の重労働で発汗量が多い朝夕への作業移動・塩分補給・単独作業を避ける
屋上・外壁の点検照り返しの強い屋上は気温以上に高温短時間化・遮熱対策・二人一組での実施
看板・のぼりの設置撤去直射日光下での立ち作業日中ピークを避ける・水分補給・声かけ確認

なぜ今、中小不動産会社の現場で効いてくるのか — 3つの背景

義務化そのものは2025年に始まりましたが、2026年の夏に改めて取り上げる意味があります。制度が二年目を迎え、運用が本当に回っているかが問われる段階に入ったからです。中小不動産会社の現場に効いてくる背景を、三つに分けて整理します。

背景1:不動産の現場は屋外・車内・無人の空室という暑熱の宝庫

ひとつめは、業務そのものの特性です。不動産の現場は、屋外移動、エアコンのない車内、電気の止まった空室という、熱がこもりやすい環境の連続です。とりわけ退去後の無人の部屋は、閉め切られたまま日射で温められ、外より暑くなることがあります。立会や採寸でその部屋に長くいれば、短時間でも体に負担がかかります。デスクワーク中心の会社という自己認識でいると、こうした「現場の暑さ」が制度の対象だと気づきにくく、対策が後手に回りがちです。

背景2:少人数・単独行動で「発見の遅れ」が起きやすい

ふたつめは、人員体制です。中小不動産会社では、内見案内も巡回も立会も、ひとりで動くことが多く、体調の異変に周囲が気づきにくい構造があります。熱中症は、初期症状を見逃して対応が遅れると、短時間で重症化する怖さがあります。改正規則が「報告体制の整備」を求めている狙いも、まさにこの早期発見にあります。単独で現場へ出る業務が多い会社こそ、誰がいつどこへ向かったかを把握し、定時連絡や帰社確認のルールを持つことが、制度対応であると同時に、現実的な安全網になります。

背景3:義務化2年目、点検と周知の実効性が問われる

みっつめは、制度の段階です。初年度は「制度が始まった」という周知が中心でしたが、二年目は、定めた手順が現場で本当に運用されているかが問われます。手順書を作っただけで棚にしまい込み、現場スタッフが内容を知らない、という状態では義務を満たしているとは言えません。周知と教育、そして実際に運用した記録までを含めて初めて、対策が形になります。夏の繁忙が本格化する前のこの時期に、昨年作った手順を見直し、今年の体制に合わせて更新しておくことが、二年目に求められる実務です。

現場スタッフを守る実務SOP(5ステップ)

ここからは、少人数の会社でも今日から着手できる対応を、5つのステップに落とし込みます。特別な投資は要りません。決める・配る・記録する、の三点を地道に積み上げるのが基本です

ステップ1:WBGT・気温を把握する仕組みをつくる

最初に、その日の暑さを数値で把握する仕組みを整えます。環境省が公開するWBGTの予測値を朝に確認し、危険な水準の日や時間帯を全員で共有します。屋外作業が多い日は、小型のWBGT計を現場に持たせるのも有効です。「暑いと感じたら」ではなく「数値で判断する」運用に切り替えることが、義務化の趣旨に沿った第一歩です。気温だけでなく湿度の影響を含むWBGTを基準にする点を、現場へ徹底してください。

ステップ2:報告体制を整える(緊急連絡網・搬送先)

次に、体調の異変に気づいたとき、誰にどう知らせるかを決めます。緊急連絡網、最寄りの医療機関の所在地と連絡先、社内の責任者を一枚にまとめ、全員がすぐ取り出せる状態にします。単独で現場に出る業務には、出発時刻と帰社予定、定時連絡のルールを添えます。スマートフォンの位置共有や、簡単な業務管理の仕組みで「誰がどこにいるか」を把握できるようにしておくと、発見の遅れを防げます。報告体制は、紙とルールだけでも十分に機能します。

ステップ3:重篤化を防ぐ実施手順を文書化する

三つめに、いざ症状が出たときの動きを手順化します。作業からただちに離脱させる、涼しい場所へ移して体を冷やす、水分と塩分を取らせる、改善しなければ医療機関へつなぐ、という流れを具体的に書き出します。冷却用の保冷剤や経口補水液を車や事務所に常備し、誰が何をするかを決めておきます。手順は短く、現場で迷わない言葉で書くのがコツです。年に一度、夏前にこの手順を読み合わせるだけでも、いざというときの初動がまるで変わります。

ステップ4:装備と運用ルールを決める

四つめは、日々の予防です。飲料と塩分の携行を標準にし、空調服や日よけ、こまめな休憩を業務に組み込みます。屋外の重作業は、気温の上がりきる日中のピークを避け、朝夕へ前倒しする。連続案内の合間に必ず休憩と水分の時間を挟む。退去立会では窓を開けて送風してから作業に入る。こうした小さなルールを、根性ではなく「決まりごと」として運用に落とすことが、属人化を防ぎます。新人やアルバイト、業務委託の協力会社にも同じ基準を伝えておくことが大切です。

ステップ5:周知と記録を残す

最後に、周知と記録です。定めた手順を朝礼や掲示、社内チャットで繰り返し伝え、全員が内容を知っている状態をつくります。あわせて、いつ・誰に・何を周知したか、危険な日にどんな対応をしたかを記録に残します。義務化二年目は、手順の有無だけでなく、それが運用され周知されている実態が問われます。記録は、万一の労災や指導の際に、会社が必要な措置を講じていた証拠にもなります。難しい様式は不要で、日付と内容を一行残すところから始めれば十分です。

現場感覚で言うと
当社で一番効いたのは、高価な装備より「単独作業の帰社確認」と「危険日の朝の一声」でした。WBGTが高い日は、朝礼で「今日は無理せず、空室にこもる作業は短く、こまめに連絡を」と一言添えるだけで、現場の意識が変わります。ひとりで動くスタッフには、立会が終わったら一報を入れるルールを徹底しています。倒れてから気づくのではなく、異変を早く拾う仕組みを、お金をかけずに作ること。それが、少人数の会社にとって一番現実的な熱中症対策だと感じています。

熱中症対策で避けるべき5つのNG

最後に、現場でやりがちな失敗を5つ挙げます。いずれも「屋内だから」「これまで大丈夫だったから」という思い込みから生じるものです。

NG1:「事務所中心の会社だから関係ない」と考える

内見案内、巡回、退去立会など、夏に屋外や空室へ出る業務がある限り、対象から外れることはありません。会社全体の業種ではなく、個々の作業の環境で判断すべきです。「うちは現場の会社ではない」という自己認識が、対策の遅れを生みます。

NG2:WBGTを測らず、気温や体感だけで判断する

湿度や照り返しを含むWBGTは、気温だけでは捉えきれません。気温が31度に届かなくても、湿度が高ければ危険水準に達します。感覚や気温の数字だけで「今日は大丈夫」と決めると、判断を誤ります。数値で見る習慣をつけましょう。

NG3:単独作業の連絡ルールがない

ひとりで現場に出たスタッフが倒れても、誰も気づかなければ重症化します。出発と帰社の確認、定時連絡のルールがないことは、発見の遅れに直結します。報告体制の整備は義務であると同時に、現実的な命綱です。

NG4:手順書を作っただけで現場へ周知しない

立派な手順書も、現場スタッフが内容を知らなければ機能しません。周知は義務の一部であり、二年目はその実効性が問われます。朝礼や掲示で繰り返し伝え、全員が動ける状態にして初めて、対策は形になります。

NG5:精神論で乗り切ろうとし、記録を残さない

「気合いで乗り切れ」という運用は、義務化された今、通用しません。また、対応した記録がなければ、万一の際に必要な措置を講じていた証明ができません。根性ではなく仕組みで守り、対応を一行でも記録に残すことが、会社と従業員の双方を守ります。

よくある質問

Q1. デスクワーク中心の小さな不動産会社でも、熱中症対策は義務になりますか。
会社全体の業種ではなく、実際の作業環境で判断されます。内見案内、物件巡回、退去立会、屋外清掃など、暑熱環境での作業がある限り、その作業については対策が求められます。事務所中心の会社であっても、夏に屋外や空室へ出る業務がある以上、無関係ではありません。

Q2. WBGTはどうやって把握すればよいですか。
環境省が地域別のWBGTの予測値や実況値を公開しており、まずはこれを朝に確認するのが手軽です。屋外作業が多い日は、小型のWBGT計を現場に持たせると、その場の数値で判断できます。気温だけでなく湿度や日射の影響を含む指標である点が、気温との大きな違いです。

Q3. 具体的に何を用意すれば「義務を満たした」と言えますか。
大枠としては、異変を早期に把握する報告体制、症状悪化を防ぐ実施手順、そしてそれらの周知の三つです。緊急連絡網と搬送先を一枚にまとめ、作業離脱・冷却・受診の流れを文書にし、現場へ伝えて記録する。この一連を整えることが、対応の土台になります。

Q4. 対策を怠るとどうなりますか。
労働安全衛生法の違反として、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科され得ます。加えて、対策を講じないまま従業員が熱中症で倒れれば、労働災害として扱われ、安全配慮義務を欠いたとして会社が損害賠償責任を問われる場面もあります。罰則と民事責任の両面でリスクがあると考えてください。

Q5. 業務委託の協力会社やアルバイトにも対策は必要ですか。
自社で雇用する従業員はもちろん、現場で一緒に動く協力会社やアルバイトにも、同じ基準で安全を確保する姿勢が望まれます。連絡網や手順、休憩や水分のルールを共有し、誰が現場に出ても同じ水準で守られる状態にしておくことが、トラブルの予防にもつながります。

Q6. 一人で運営している会社では、報告体制をどう作ればよいですか。
社内に複数の人がいない場合でも、家族や提携先、近隣の協力者を含めた連絡先を決め、現場へ出る時刻と帰宅予定を共有しておくことができます。位置共有のアプリや、立会後の一報ルールを使えば、ひとりでも「異変に気づける」仕組みは作れます。完璧な体制でなくても、決めて運用することが第一歩です。

Q7. まず何から始めればよいですか。
夏の自社業務を書き出し、屋外や空室での作業がどれだけあるかを把握することからです。そのうえで、緊急連絡網と搬送先、いざというときの手順を一枚にまとめ、朝礼で全員に伝える。WBGTを朝に確認する習慣と、単独作業の帰社確認を加えれば、最低限の体制が整います。完璧を目指すより、繁忙期前の今、動ける形を一つ作ることが大切です。

まとめ:熱中症対策は「数値で判断」「ひとりにしない」「記録に残す」

職場の熱中症対策は、2025年6月の改正労働安全衛生規則によって、事業者の法的義務になりました。2026年の夏はその二年目にあたり、手順を作ったかどうかだけでなく、それが現場で運用され周知されているかが問われます。WBGTで危険な日を数値で見極め、単独作業のスタッフをひとりにしない報告体制を整え、いざというときの手順を文書化し、装備と休憩を決まりごとにし、周知と対応を記録に残す——この五つを整えた会社は、従業員を守りながら、罰則や労災のリスクも抑えられます。不動産の現場は、屋外移動、エアコンのない車内、電気の止まった空室と、熱がこもりやすい場面の連続です。だからこそ、「うちは事務所中心だから」と切り捨てず、自社の夏の業務を一度棚卸ししてみてください。高価な装備よりも、数値で判断し、ひとりにせず、記録に残すという地道な運用が、少人数の会社を守ります。夏の繁忙が本格化する前のこの時期に、まずは緊急連絡網と手順を一枚そろえるところから始めてみてください。スタッフの安全を守る土台は、結局この一手で決まります。今日も一件、丁寧に積み上げていきましょう。

現場の安全管理を、属人化させないために
ウルスタは、中小不動産会社の現場が、誰がいつどこへ向かい、どんな対応をしたかを物件・案件にひもづけて一元管理し、周知や対応の記録をそのまま残せるよう、実務に根ざした業務クラウドを提供しています。連絡体制と記録の型を整えることが、熱中症をはじめとする現場リスクを抑える第一歩です。

著者: 馬場生悦(宅地建物取引士)。ウルスタ代表。中小不動産会社向け実務メディアを運営する傍ら、自社で210室規模の賃貸住宅を管理・客付けする。本記事は自社運用の実感と、職場における熱中症対策を強化する改正労働安全衛生規則(令和7年6月1日施行)、および労働安全衛生法に関する公開情報に基づく実務整理として執筆。WBGTの基準値や義務の細目、罰則の適用は事案により異なるため、運用にあたっては必ず厚生労働省など提供元の最新情報を確認すること。

参照: 改正労働安全衛生規則「職場における熱中症対策の強化について」(令和7年6月1日施行) / 労働安全衛生法第22条(事業者の講ずべき措置)および同法の罰則規定(6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金) / 厚生労働省「職場における熱中症対策の強化について」 / 環境省「熱中症予防情報サイト」(暑さ指数WBGTの予測値・実況値) / いずれも2025〜2026年時点の公開情報