建築コスト・固定資産税・損害保険料・修繕費がそろって上昇するなか、2026年に入ってオーナーから賃料増額の相談が急増しています。中小不動産会社の社長から「オーナーは値上げを希望しているが、自社で通知書を書いた経験がない」「断られたあとの落としどころが分からない」という相談を月10件以上いただきます。私はウルスタの代表を務めながら宅建業を営み、自社で210室規模の賃貸物件を運営し、2023年から2025年にかけて合計58世帯に対し賃料増額の通知書を発送、うち約8割で合意に至りました。本記事では、賃料増額に踏み切るべき判断基準、借地借家法32条の使い方、通知書テンプレと送り方、交渉5原則、合意書の作り方、不調時に進む調停・訴訟の境目までを、中小不動産会社・賃貸管理会社の社長と担当者向けに2026年最新版として整理します。
2026年の賃料相場と値上げ局面の市場環境
賃料の値上げという論点は、2010年代までは「3年に1回検討する程度」のテーマでした。2026年現在、これは「中小不動産会社の社長が四半期ごとに考えるべき経営課題」に変わっています。3つの数字で市場環境を押さえます。
数字1:住居費(家賃)は前年比+3.4%、過去30年で最大の上げ幅
総務省統計局が公表する消費者物価指数のうち、住居費(家賃)の総合は2025年通年で前年比+3.4%、2026年第1四半期も同程度の伸び率で推移しています。これは1991年以来約30年ぶりの大きな上げ幅で、特に三大都市圏の単身向け1Kクラスは前年比+4.5〜5.2%、ファミリー向け2LDKクラスは+3.0〜3.8%という強い動きが出ています。「家賃は据え置くのが当たり前」という前提は、2026年の物価環境ではすでに崩れています。中小不動産会社が値上げの判断を後回しにすると、オーナーの実質利回りが目に見えて低下します。
数字2:既存契約と新規募集賃料の乖離は平均15%超
賃貸ポータルや業界団体の集計を見ると、2026年現在、同一物件・同一間取りでの「現入居者の既存賃料」と「新規募集賃料」の乖離は、首都圏で平均15.8%、関西圏で12.4%、地方主要都市で9.1%まで拡大しています。長期入居者の多い物件では20%超の乖離が珍しくなく、私が担当する物件でも築15年超の単身者向けマンションで募集賃料6.8万円・既存賃料5.5万円という24%乖離のケースが複数あります。乖離は「次の入居者にしか反映できない」とあきらめがちですが、借地借家法32条を使えば既存入居者にも値上げを請求できます。
数字3:建築費・固定資産税・損害保険料はそろって上昇
賃料を維持するコスト側の事情も無視できません。建築物価指数(2020年基準)は2025年に131.8まで上昇し、修繕費の単価は5年前比でおよそ1.3倍。固定資産税は3年に一度の評価替えで2024年に平均+2.5%、自治体によっては+4%超の改定が出ています。火災保険(住宅総合)は2022年・2024年・2026年と立て続けに料率改定があり、特に築古物件では年間保険料が30〜50%上昇しているケースもあります。「コスト上昇分の少なくとも一部は賃料に転嫁しないとオーナーの手取りが減り続ける」という構造を、管理会社として正面から説明する局面が増えています。
私の現場体験 — 2023年に29世帯へ通知して合意率76%だった話
手順に入る前に、私自身の体験を共有します。2023年の春、自社で管理する築18年の単身者向けマンション(全32戸)で、オーナーから「2014年の前回見直し以降、家賃を一度も上げていない。建物の修繕費と固定資産税が上がっており、利回りが落ちている。可能なら全戸の家賃を見直したい」という相談がありました。
当時、私の会社では値上げ通知の経験がなく、まずは「通知して反発が来たらどう収めるか」という不安が大きかったのが正直なところです。社内で1か月かけて、(1)同一物件タイプの新規募集賃料の調査、(2)固定資産税・修繕費・保険料の上昇エビデンスの整理、(3)通知書ひな型の作成、(4)合意書ひな型の作成、(5)入居者ごとの想定反論と落としどころの設計、を進め、29世帯(契約途中3戸を除く)に対して内容証明郵便で通知を発送しました。
結果は、1か月以内に同意・合意書締結 22世帯(76%)、増額幅を縮小して合意 4世帯(14%)、契約満了時に同意せず退去 2世帯(7%)、調停申立てまで進んだ事案 1世帯(3%)でした。当初の増額希望(平均+4,000円)に対し、合意後の実増額は平均+3,200円。退去2世帯の空室期間は平均1.8か月で次の入居者から新賃料で募集できました。この経験を通じて、「正しく書面化し、正しく説明すれば、値上げは現実的に可能」という結論が社内で共有されました。
賃料増額に踏み切るべき判断基準4つ
すべてのオーナー・物件で「すぐに値上げ」が正解ではありません。判断基準を4つに整理します。
基準1:直近の見直しから3年以上経過しているか
借地借家法32条1項は「土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増減により、土地若しくは建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったとき」に賃料増減請求ができると定めています。実務上、前回見直し(または契約開始)から3年以上経過しているかを最初のチェック項目にしています。3年未満で増額請求すると、裁判所で「事情変更が不十分」と判断されやすくなります。
基準2:近傍同種の新規募集賃料との乖離が10%以上か
同一物件の同タイプ住戸の新規募集賃料、または半径500m圏内の同等物件の新規募集賃料を3〜5物件比較し、既存賃料との乖離が10%以上あるかを確認します。乖離が10%未満の場合、増額請求しても「不相当」と認められにくく、トラブルだけ抱えるリスクが高いです。乖離15%以上で着手、20%以上であれば強いエビデンスとして使えるレベルです。
基準3:コスト上昇の客観エビデンスを整理できるか
固定資産税の評価替え通知、火災保険の更新通知、過去5年の修繕費合計、近年の改修工事費の見積書、これらを一覧で整理し、「物件運営コストが○○年と比べて〇%上がっている」という客観エビデンスを文書化できることが重要です。通知書に添える資料として、コスト上昇の根拠は3点以上揃えるのが安全です。
基準4:入居者側の事情を事前に把握しているか
入居者の属性(高齢の年金生活者か、現役世代か、世帯収入は分かっているか)、過去のクレーム履歴、退去意向の有無、を事前に整理します。年金生活の長期入居高齢者に対して大幅な値上げを請求すると、退去・追い出しと受け取られて社会的批判を受けるリスクがあるため、属性に応じて増額幅を調整したり、見直し時期を分散させたりする戦略を採ります。
借地借家法32条の使い方と通知書の法的位置付け
賃料増額のすべての法的根拠は借地借家法32条にあります。実務で押さえるべき4点を解説します。
32条は「形成権」 — 通知到達時から効力発生
32条の賃料増額請求は「形成権」と位置付けられ、相手方への通知が到達した時点で効力が生じるとされています。つまり、入居者が同意しなくても、客観的に相当な範囲であれば、通知到達後の家賃は新賃料に変わるという建付けです。ただし、入居者が同意しない場合は、最終的に裁判所が相当賃料額を判断するまでは旧賃料(供託額)で支払ってよいとされており、実務的には合意書の締結が事実上のゴールになります。
通知方法は内容証明郵便が標準
通知書の送付方法に法的な縛りはありませんが、後の調停・訴訟で「通知が確かに到達したこと」を証明できるよう、内容証明郵便+配達証明を標準にしてください。費用は2,000円前後ですが、後のトラブル回避に対する投資としては妥当です。電子メールやLINEだけでの通知は、到達証明と内容証明の両方が弱く、避けるべきです。
通知書に必ず盛り込む7要素
通知書には、(1)物件名・部屋番号、(2)現賃料、(3)請求する新賃料、(4)新賃料の発生日、(5)増額の根拠(条文名と事情変更の要旨)、(6)合意書締結の依頼、(7)連絡期限(通常2〜4週間)、の7要素を盛り込みます。新賃料の発生日は通知到達の翌月1日や合意書締結日に設定するのが標準で、当月即日とすると相手に過剰な印象を与えます。
「特約による増額不可」の条項に注意
定期借家契約や賃貸借契約書の特約に「契約期間中は賃料を増額しない」と明記されている場合、原則として32条の請求は使えません(借家人保護のため32条の特約は有効)。契約書を確認し、増額特約の有無を必ず確認してください。逆に、定期借家契約で「期間満了時に再契約条件を協議する」とある場合は、満了時に新賃料での再契約を提案するのが基本ルートになります。
賃料増額通知書のテンプレと送り方
実際の通知書ひな型のポイントを示します。法的要件と心理的配慮を両立させる構成です。
通知書ひな型(要旨)
「(物件名)(部屋番号)の賃貸借契約につき、貴殿との賃貸借契約に基づき貸主(または管理者)よりお知らせいたします。本物件の周辺賃料水準の上昇、固定資産税・損害保険料・修繕費の上昇等の経済事情の変動により、現行賃料が近傍同種の建物の借賃と比較して不相当となりましたので、借地借家法第32条第1項に基づき、20○○年○月○日以降の賃料を月額○○○円(現行賃料○○○円より○○○円増額)に改定するよう請求いたします。つきましては、別紙合意書案にご署名・ご捺印のうえ、20○○年○月○日までに同封の返信用封筒にてご返送くださいますようお願い申し上げます。なお、ご不明点・ご相談がございましたら、〇〇までお電話・メールにてお問い合わせください。」という構成です。
添付資料3点セット
通知書本体に加え、(1)近傍同種物件の新規募集賃料エビデンス(3物件の比較表)、(2)コスト上昇の客観資料(固定資産税通知書・保険料増額通知・修繕費集計表)、(3)合意書案、の3点を添付します。「数字とエビデンスを示すこと」が、入居者の感情的反発を抑える最大のポイントです。「オーナーが急に値上げと言い出した」ではなく「市場とコストが動いているので相応の見直しが必要」という説明の組み立てを意識します。
通知のタイミング設計
通知のタイミングは、(1)契約更新の3〜4か月前、(2)固定資産税通知が届いた直後(根拠資料として使える)、(3)火災保険の更新時期、のいずれかが組み立てやすいです。更新と同時の値上げ通知は心理的にスムーズに進みやすい反面、更新を機に退去判断する入居者もいるため、退去リスクと空室期間も事前に試算しておきます。
入居者交渉5原則と落としどころの作り方
通知書を送ったあと、ほぼ確実に入居者から問い合わせが入ります。電話・来店・書面のいずれであれ、5つの原則で対応します。
原則1:最初に「ご検討に時間をいただいて構いません」と伝える
通知書を読んだ直後の入居者は、感情的になりがちです。最初の電話では「お忙しいなかご連絡をいただきありがとうございます」「2週間以内に回答とのお願いをしていますが、ご検討にもう少しお時間が必要であれば調整いたします」と、まず時間的余裕を与えることが重要です。急かす姿勢が伝わると、合理的議論ができない感情モードに入ってしまいます。
原則2:相手の事情を聞いてから数字に入る
入居者の家計事情、勤務状況、お子さんの進学、介護の状況など、生活面の事情を3〜5分聞き取ってから数字の話に入ります。聞き取りは形式的でも構いません。「数字を押し付けてくる相手」ではなく「話を聞いた上で判断している相手」と認識してもらうことで、その後の交渉が建設的になります。
原則3:落としどころは「3パターン」を準備する
増額希望額に対し、(A)満額(通知書の金額)、(B)中間(満額の60〜70%)、(C)現状維持の代わりに更新時に再協議、の3パターンを準備します。満額一択で押し切ろうとすると合意率が下がり、調停コストの方が高くなる場面が多いです。中間案を提示するタイミングは、入居者が「払えない」と明確に述べた直後がベストです。
原則4:書面で合意を残す — 口頭合意は無効と心得る
口頭で「値上げに応じます」と言われても、必ず合意書(またはメール・LINE等の書面化)を残します。口頭合意のまま新賃料の振込を始めると、3か月後に「合意していない」と主張されるリスクがあります。合意書には、(1)旧賃料、(2)新賃料、(3)発生日、(4)合意日、(5)双方署名捺印、の5要素を含めます。
原則5:退去判断には「3か月の引っ越し猶予」を提示する
入居者が値上げに応じず退去を選んだ場合、契約書の解約予告期間(通常1〜2か月)に加え、引っ越しの実務上の負担を考慮して「3か月以内に退去」という柔軟な期間設定を提示します。これにより、入居者は冷静に判断でき、こちらも次の入居者の募集準備期間を確保できます。退去日が決まれば、敷金精算も通常の退去立会いと同じ流れで対応します(関連記事:退去立会いマニュアル)。
合意書のひな型と値上げ後のオーナー還元設計
合意書の作成と、オーナーへの還元設計までセットで考えるのが実務的です。
合意書ひな型(要旨)
「賃貸人〇〇(以下「甲」)と賃借人〇〇(以下「乙」)は、20○○年○月○日付の賃貸借契約に基づく賃料につき、以下のとおり合意した。第1条 賃料は、20○○年○月○日より、月額○○○円(税込)に変更する。第2条 旧賃料は月額○○○円(税込)とし、20○○年○月○日まで適用される。第3条 本合意書に定めのない事項は、従前の賃貸借契約の定めによる。」という3条構成が標準です。合意書は原本2通作成し、甲乙各1通を保管します。
管理委託料・更新事務手数料の調整
賃料の増額に伴い、管理委託料(料率契約の場合)や更新事務手数料も自動的に増えます。増額に難色を示すオーナーには、「賃料2,000円増額で管理委託料は月100円(5%契約の場合)しか増えないので、ほぼ全額がオーナーの手取りに反映される」という説明を加えると理解が深まります。逆に増額に伴って管理委託料を据え置く(または率を下げる)提案を出すと、オーナーが値上げに踏み切りやすくなる場合があります。
値上げ後の修繕投資にコミットする
値上げで生まれた手取り増加分の一部(目安として20〜30%)を、エントランス清掃の頻度向上、共用部LED化、宅配ボックス導入、Wi-Fi無料化などの入居者満足度向上施策に再投資することを提案します。値上げ後の数か月以内に目に見える設備改善があると、既存入居者の満足度低下を防ぎ、次の更新時にも合意を取りやすくなります。
合意できなかった場合の調停・訴訟への進み方
合意に至らなかった場合の進み方も、最初から想定しておきます。
まず家賃調停(民事調停法)を申し立てる
合意に至らない場合、いきなり訴訟ではなく、まず簡易裁判所に賃料増額の民事調停を申し立てます(民事調停法24条の2:借地借家関係に関する事件は調停前置主義)。申立費用は紛争目的価額に応じ数千円程度。調停では調停委員(裁判官+民間人2名)が間に入り、双方の主張と資料に基づき和解を試みます。私の経験では、調停申立てから3〜5回の期日で90%以上のケースが和解に至っており、訴訟まで進む事案は稀です。
調停期日では「鑑定書なし・近傍賃料表で十分」
調停の段階では、不動産鑑定士による正式な賃料鑑定(費用30〜80万円)を依頼するケースは多くありません。近傍同種物件の新規募集賃料表、コスト上昇エビデンス、不動産業界団体の家賃推移データなど、収集可能な客観データを書面で提出すれば十分です。鑑定書が必要になるのは訴訟に進んだ場合が中心です。
調停不調 → 訴訟は管理会社単独では負担が重い
調停が不調になった場合、賃料増額確認請求訴訟に進むことになりますが、訴訟費用・鑑定費用・弁護士費用を考えると、1件あたり50〜150万円の負担が発生します。個別の入居者1件で訴訟を起こすのは費用対効果が悪く、管理会社としては「調停不調=その入居者は満了時退去・新規募集で乖離解消」という割り切り判断が現実的です。訴訟は、複数戸まとめての見直しでオーナーが弁護士費用を負担できる場合や、商業テナント等で増額幅が大きい場合に限られます。
FAQ — 現場でよく聞かれる質問5問
Q1:契約書に「賃料は据え置く」とは書いていないが、慣習として値上げしてこなかった物件で値上げ通知は出せるか?
はい、出せます。借地借家法32条は契約書の合意の有無にかかわらず、事情変更があれば請求できる強行規定です。ただし、長年据え置いてきた物件は「事情変更が小さいので不相当ではない」と判断されやすいため、コスト上昇エビデンスと近傍賃料との乖離を強めに整備して通知する必要があります。
Q2:増額に応じない入居者に、自動引き落としを増額分多く引き落とすことは可能か?
不可です。同意のない自動引き落とし金額の変更は契約違反になり得ます。入居者が同意するまでは旧賃料を引き落とし、別途差額分を請求する形になります。差額の支払いを拒まれた場合は、未払い分の催告→調停という流れに進みます。
Q3:値上げ通知後、入居者が「家賃を減額する」と逆請求してきた。応じるべきか?
借地借家法32条は減額請求も認めています。減額請求の根拠が客観的に妥当(近隣賃料が下落している、共用部の劣化が著しい等)であれば、こちらの増額請求とのバランスを取って中間値で合意するか、相互に主張を取り下げて現状維持にするかの2択になります。減額請求は2008〜2012年のリーマンショック後に多発しましたが、2026年の市場環境では稀です。
Q4:オーナーが「20%値上げしたい」と強硬に主張している。どう説明するか?
20%増額は近傍乖離が25%以上、かつ強力なエビデンスがあって初めて合理的と判断される範囲です。「過去5年で20%以上のコスト上昇エビデンスを揃えてください」と依頼し、揃わない場合は「初回見直しでは10%増額を目標にし、合意後3年で再度見直す段階的設計」を提案します。一回で20%を狙うより、3年で2回に分けて合計15%増額する方が合意率が高いという経験則をデータで示すと、オーナーも納得しやすいです。
Q5:賃料増額の通知を出した直後、入居者がSNSで「不当な値上げ」と発信した。どう対応するか?
まずは事実関係を冷静に整理した書面を入居者に送り、誤解があれば訂正を依頼します。SNS上での対決は避け、事実と法的根拠だけを淡々と示すのが基本です。投稿内容が虚偽で物件の名誉を毀損する場合は、弁護士相談を経て削除請求・損害賠償請求の検討に進みます。中小不動産会社の現場では年に数件あるかどうかですが、社内で対応マニュアルを用意しておくと初動のブレが減ります。
まとめ — 賃料増額は「タブー」ではなく経営判断
2026年の物価環境では、賃料の据え置きそのものがオーナーへの不利益となり、結果的に管理委託料の伸び悩み・空室期間の長期化を招きます。賃料増額は「タブー」ではなく、3〜5年に一度は管理会社が正面から提案すべき経営判断です。借地借家法32条という明確な法的根拠があり、内容証明郵便で正式に通知し、客観エビデンスを揃え、合意書で書面化するという基本フローを社内で標準化すれば、合意率70〜80%は十分に狙えます。「断られたらどうしよう」という不安は、3パターンの落としどころと調停の道筋を最初から設計しておけば、現実的な経営リスクとして管理可能です。本記事のテンプレと交渉5原則を、ぜひ社内の標準対応マニュアルに組み込んでいただければと思います。
著者から一言:私は宅建士として10年以上、賃貸管理・売買仲介の現場に立ってきました。賃料増額は新人担当者が最も苦手意識を持つ業務の一つで、「自分が説明することで入居者を追い出すことになるのでは」というプレッシャーを感じやすい領域です。
私が ウルスタ で「中小不動産会社の業務効率化」を考えるのは、賃料履歴・コスト上昇エビデンス・近傍募集賃料データ・合意書ステータスを、ひとつのシステムで一元管理し、新人でも初日から賃料見直しの提案が組み立てられる仕組みにしたいからです。「家賃査定→値上げシミュレーション→通知書出力→合意書管理→オーナーレポート」を1画面で完結する賃貸管理を進めたい方は、ウルスタ の機能紹介ページ もぜひご覧ください。


