顧客紹介の制度は、紹介者が安心して案内でき、紹介された本人が連絡を希望できる形にします。謝礼の大きさだけでなく、受付の条件、個人情報の扱い、担当者の返答までを決めてから案内しましょう。
案内前に決める条件
| 項目 | 決める内容 |
|---|---|
| 対象者・案件 | 対象となる紹介者、取引種別、既存相談・重複紹介の扱い |
| 受付 | 本人が申し込む窓口、紹介者との紐付け方法、回答期限 |
| 謝礼 | 発生条件、金額・形式、支払時期、取消・不成立時の扱い |
| 確認 | 個人情報、税務、業法・景品表示等について確認が必要な事項 |
| 運用 | 受付担当、代行者、問い合わせ窓口、制度の見直し日 |
第三者に交渉や媒介行為を依頼する仕組みと、連絡先を案内してもらう紹介は同じではありません。具体的な制度と謝礼の条件を整理し、必要な専門家・所管窓口に確認します。
本人の意思を確認して連絡する
紹介者から電話番号を聞いたことだけで、本人が営業連絡を希望しているとは判断しません。本人が相談フォームから申し込む方法や、連絡の目的と方法を本人に確認する手順を用意します。
紹介者への経過報告も、本人が共有を認めた範囲に限ります。予算・ローン審査・契約内容を、紹介のお礼のつもりで伝えないようにします。本人の申込日時、案内した利用目的、担当者を残します。
謝礼の税務は金額だけで決めない
「ギフトが1回1万円以下なら源泉徴収不要、年間5万円を超えると課税」といった一律の扱いにはしません。源泉徴収の要否は、受取人が個人か法人か、支払者に徴収義務があるか、支払いがどの報酬等に該当するかを確認します。
国税庁の2792・2793を確認の入口にし、制度規程、実際の依頼内容、受取人、謝礼の形式・金額を税理士等へ提示します。源泉徴収が不要であることと、受取人に申告等が不要であることは同じ意味ではありません。
紹介の効果を費用と対象期間で測る
紹介受付数、本人と連絡できた数、相談・成約に進んだ数を別々に記録します。広告経由と比較する場合も、同じ取引種別、受付期間、観察期限をそろえます。
架空の計算例:謝礼10万円と運用費5万円がかかった対象案件で、成約が3件なら、計上した費用は1成約あたり5万円です。未成約案件の対応費や社内工数を含むかも明示します。紹介の増加率だけで、集客費が減ったとは判断できません。
受付から支払いまで記録をつなぐ
- 重複・対象条件と本人の連絡意思を確認する。
- 担当者が回答し、次の予定を記録する。
- 謝礼の発生条件を別担当が確認する。
- 支払日、相手先、根拠書類、必要な税務処理を記録する。
- 苦情・辞退・不成立の理由を確認し、制度を見直す。
自社の制度を一枚にまとめる
登録不要。テキスト形式の空欄シートです。保存して自社の条件を書き込めます。
よくある質問
Q1. 紹介が来たらすぐ営業電話をしてよいですか?
本人の連絡意思、利用目的、取得方法を確認します。本人から相談を申し込める窓口を用意すると、意図の行き違いを減らせます。
Q2. 謝礼をギフト券にすると税務確認は不要ですか?
形式を変えるだけでは判断できません。依頼内容、支払者、受取人、金額等を整理して確認します。
Q3. 紹介比率が上がれば成功ですか?
他の経路が減っただけでも比率は上がります。紹介案件の実数、成約、費用、苦情・辞退を合わせて評価します。
出典・確認日
内容確認:2026年9月10日。制度・仕様の確認先は以下です。手順、計算例、シートの項目は編集部の提案であり、導入効果を示す実測値ではありません。
訂正履歴
2026年9月10日:集客コスト60%削減や年間362万円等の裏付けを提示できない実績を撤回し、金額だけで税務を判断する説明を訂正しました。