制度・法改正 読了 21分

宅建の攻略法2026|科目別の出題数と配点、何点取れば合格かを逆算

宅建試験の合格基準点は過去10年で50問中33〜38点。科目別の出題数と本試験問題の数え方から、目標点の立て方と科目ごとの点の取り方を整理します。

馬場生悦
宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
宅建の攻略法2026|科目別の出題数と配点、何点取れば合格かを逆算
目次

宅建試験の合格基準点は、過去10年(12回)で50問中33点から38点の間にあり、38点を取れていれば全ての回で基準点に届いていました。試験は50問・4肢択一・2時間で、例年の出題数は宅建業法が20問と全体の4割を占めます。令和8年度の試験は2026年10月18日(日)です。この記事では、実施機関の公表値と公開されている本試験問題を数えた結果から、科目ごとの出題数と目標点の立て方を整理します。

結論(目標点の早見表)

不動産適正取引推進機構(RETIO)が公表している過去10年の合格基準点に対して、何点取っていれば何回の試験で基準点に届いていたかを数えると、次のとおりです。対象は平成28年度から令和7年度までの12回(令和2年度と令和3年度は10月と12月の2回)です。

自分の得点(50問中)基準点に届いていた回数(12回中)読み方
33点1回令和7年度だけ届きます。過去10年でいちばん低い基準点です
34点3回令和3年度の10月・12月が加わります
35点6回半分の回で届く点数です
36点9回届かなかったのは基準点37点・38点の3回だけです
37点11回届かなかったのは令和2年度10月試験(38点)だけです
38点12回過去10年の全ての回で基準点以上です
  • 合格基準点は年度ごとに変わり、固定の合格点はありません。令和7年度は33点、令和6年度は37点でした。上の表は過去の結果を並べたもので、令和8年度の基準点を示すものではありません。
  • 出題数の重みは、宅建業法20問・権利関係14問・法令上の制限8問・税その他8問が目安です。この区分と問題数は実施機関が公表しているものではありません。RETIOが公開している令和5〜7年度の本試験問題で数えると、3年とも同じ並びでした。
  • 登録講習修了者は問46〜問50の5問が免除され、45問で受験します。公表されている基準点は、過去10年で毎回、一般の基準点から5を引いた点数でした。
  • 宅建業法は条文から出る割合が高い科目です。令和7年度の問26〜問43の18問は、どれも柱書(問題文の最初の文)で宅建業法やその条番号を根拠に挙げ、「判例」という語は1問もありませんでした。権利関係は14問中7問の柱書に「判例」が入っていました。

試験の形式

宅建試験(宅地建物取引士資格試験)は、宅地建物取引業法16条にもとづいて都道府県知事が行う試験で、実施機関はRETIOです。令和8年度の日程と形式は次のとおりです。

項目内容
試験日2026年10月18日(日)
試験時間13:00〜15:00(2時間)。登録講習修了者は13:10〜15:00(1時間50分)
出題形式50問、4肢択一式の筆記試験。登録講習修了者は45問
受験手数料8,200円
合格発表2026年11月25日(水)9:30

2時間で50問なので、1問に使える時間は単純に割ると2.4分です。登録講習修了者は110分で45問なので、ほぼ同じ約2.4分になります。令和7年度の問題冊子は27ページあり、正解は各問1つだけ、2つ以上マークした解答は正解としない、と注意事項に書かれていました。

出題の範囲は、宅地建物取引業法施行規則8条が7つの項目で定めています。条文は「おおむね次のとおり」として、次の7号を挙げています。右の列は、令和5〜7年度の問題番号の並びと、免除の範囲(1号と5号=問46〜問50)から当てはめた筆者の整理です。

施行規則8条条文の文言主に対応する問題番号
1号土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること問49・問50(土地、建物の構造)。登録講習修了者は免除
2号土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令に関すること問1〜問14(権利関係)
3号土地及び建物についての法令上の制限に関すること問15〜問22(法令上の制限)
4号宅地及び建物についての税に関する法令に関すること問23・問24(税)
5号宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること問46〜問48(住宅金融支援機構、景品表示法、統計)。登録講習修了者は免除
6号宅地及び建物の価格の評定に関すること問25(令和5〜7年度は不動産鑑定評価基準)
7号宅地建物取引業法及び同法の関係法令に関すること問26〜問45(宅建業法、住宅瑕疵担保履行法など)

科目と問題数

受験対策でよく使われる「権利関係・法令上の制限・宅建業法・税その他」の4区分と問題数は、RETIOが公表している区分ではありません。そこで、RETIOが公開している令和5年度・6年度・7年度の本試験問題を開き、各問の柱書が根拠に挙げている法令で数えました。

区分(一般的な呼び方)問題番号問題数50問に占める割合令和5〜7年度に出た法令・分野
権利関係問1〜問1414問28%民法(問1〜問10が中心)、借地借家法、区分所有法、不動産登記法
法令上の制限問15〜問228問16%都市計画法2問、建築基準法2問、宅地造成及び特定盛土等規制法(令和5年度は宅地造成等規制法)、土地区画整理法、農地法、国土利用計画法 各1問
税その他(税・価格)問23〜問253問6%税2問(令和7年度は登録免許税と固定資産税、令和6年度は所得税と不動産取得税、令和5年度は印紙税と不動産取得税)、不動産鑑定評価基準1問
宅建業法問26〜問4520問40%宅建業法(重要事項説明、37条書面、媒介契約、報酬、営業保証金と保証協会、クーリング・オフなど)、住宅瑕疵担保履行法(問45)。令和7年度は問44が犯罪収益移転防止法
税その他(免除科目)問46〜問505問10%住宅金融支援機構、景品表示法と不動産の表示に関する公正競争規約、統計、土地、建物

「税その他」は問23〜問25の3問と問46〜問50の5問を合わせた8問を指すのが一般的で、これで14・8・20・8問になります。3年分を数えた範囲では区分の境目は変わっていませんが、問題番号の割り振りは毎年の問題冊子で決まるもので、法令で決まっているわけではありません。この記事では「例年の出題数の目安」として扱います。

数字から読めるのは、宅建業法の20問と法令上の制限の8問を合わせると28問で、全体の半分を超えるということです。権利関係14問は出題数こそ2番目ですが、民法の範囲は広く、14問の中身は年度ごとに入れ替わります。

合格基準点から逆算する

RETIOが公表している過去10年の結果は次のとおりです。

年度合格基準点(一般)合格基準点(登録講習修了者)合格率
令和7年度50問中33点45問中28点18.7%
令和6年度50問中37点45問中32点18.6%
令和5年度50問中36点45問中31点17.2%
令和4年度50問中36点45問中31点17.0%
令和3年度(12月試験)50問中34点公表資料では「-」15.6%
令和3年度(10月試験)50問中34点45問中29点17.9%
令和2年度(12月試験)50問中36点45問中31点13.1%
令和2年度(10月試験)50問中38点45問中33点17.6%
令和元年度50問中35点45問中30点17.0%
平成30年度50問中37点45問中32点15.6%
平成29年度50問中35点45問中30点15.6%
平成28年度50問中35点45問中30点15.4%

12回の基準点を低い順に並べると、33、34、34、35、35、35、36、36、36、37、37、38点です。真ん中の2つは35点と36点で、37点以上だったのは3回です。合格率は13.1%から18.7%の間でした。合格率の推移と、会社で受験を支援するときの話は宅建の合格率の推移(令和7年度18.7%)|社員の受験支援と、登録・宅建士証の更新の手順にまとめています。

ここから目標点を決めるときの考え方は2つあります。

  • 過去の全ての回で届く点数に置く。38点です。50問中12問までしか落とせません。
  • 過去の多くの回で届く点数に置く。36点なら12回中9回、37点なら11回で届いていました。落とせるのはそれぞれ14問、13問です。

どちらにするかは、残りの日数と得意不得意で決めることになります。どの点数でも、令和8年度の基準点がその範囲に収まるとは限りません。

38点を科目に割り振った例

目標点を科目に割り振ると、どこで何問落とせるかが見えます。次の表は38点を割り振った計算の一例で、正解の配分を勧めるものではありません。

区分問題数計算例の正解数落とせる数
宅建業法(問26〜問45)20問17問3問
権利関係(問1〜問14)14問9問5問
法令上の制限(問15〜問22)8問6問2問
税・価格(問23〜問25)3問2問1問
免除科目(問46〜問50)5問4問1問
合計50問38問12問

この例では、権利関係で5問落としても、宅建業法で3問以内に収めれば38点に届きます。逆に宅建業法で6問落とすと、ほかの区分で落とせるのは合わせて6問になります。宅建業法は1区分で20問あるので、ここでの1問の増減が全体を最も大きく動かします。

登録講習修了者は、同じ考え方で45問から目標点を立てます。過去10年の公表値では、登録講習修了者の基準点は毎回、一般の基準点から5を引いた点数でした(38点なら33点に当たります)。

科目ごとの点の取り方

ここからは、問題の数え方から言えることに絞って書きます。

宅建業法(20問):条文の数字と要件で取る

令和7年度の問26〜問43の18問は、柱書で「宅地建物取引業法の規定によれば」と書くか、「宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項の説明」「第37条の規定により交付すべき書面」「第37条の2の規定に基づくいわゆるクーリング・オフ」のように条番号を挙げていました。柱書に「判例」が入った問は0問です。問44は犯罪収益移転防止法、問45は住宅瑕疵担保履行法で、どちらも宅建業者の義務を問う形でした。

もう1つの特徴は個数問題の多さです。令和7年度は、問26〜問45の20問のうち10問が「正しいものはいくつあるか」「違反するものはいくつあるか」という形でした。個数問題は4つの記述の正誤を全て決めないと正解できないので、消去法が使えません。業法の条文に出てくる期間・金額・書面の記載事項を、1つずつ正誤を言い切れる程度に覚えているかが点数に直結します。

権利関係(14問):取る問題と捨てる問題を決める

令和7年度は問1〜問10が民法(問10は宅建業法も絡む売主の契約不適合責任)、問11が借地借家法、問12が民法と借地借家法、問13が区分所有法、問14が不動産登記法でした。柱書に「判例」が入ったのは問1、4、6、7、8、10、11の7問です。条文だけでは答えが決まらない問題が半分あるということで、14問全てを取りにいく前提で時間を配ると、ほかの区分に回す時間が減ります。

借地借家法・区分所有法・不動産登記法は、令和5〜7年度とも問11〜問14の位置にありました。範囲が民法より狭いので、先に固めやすい部分です。区分所有法は2026年4月に改正法が施行されています(区分所有法改正 2026年4月施行の記事)。どの時点の法令で出題されるかは、宅建試験の法改正の記事で扱います。

法令上の制限(8問):法令ごとに1〜2問

令和6年度と7年度は、都市計画法2問、建築基準法2問、宅地造成及び特定盛土等規制法、土地区画整理法、農地法、国土利用計画法が各1問という並びでした。令和5年度も、宅地造成の法律の名前が改正前の宅地造成等規制法だった点を除けば同じです。1つの法令から出る数が決まっているので、法令ごとに「何問分か」を見ながら学習量を割り振れます。

税・価格(3問):税目は年度で入れ替わる

問23と問24の税は、令和7年度が登録免許税と固定資産税、令和6年度が所得税(住宅ローン控除)と不動産取得税、令和5年度が印紙税と不動産取得税でした。税目は年度によって変わります。問25は3年とも不動産鑑定評価基準でした。3問しかないので、ここで大きく稼ぐ計算は立てにくい区分です。

免除科目と統計問題

問46〜問50の5問は、登録講習修了者が解答しない問題です。令和7年度の問題冊子の注意事項には、登録講習修了者としての受験申込みを受理された人は26ページと27ページの問46から問50は解答しないように、と書かれていました。

免除の根拠は宅地建物取引業法16条3項で、登録講習の課程を修了した人は試験の一部が免除されます。免除される範囲は施行規則10条の14が定めており、登録講習修了試験に合格した日から3年以内に行われる試験について、施行規則8条の1号と5号の事項が免除されます。国土交通省の登録講習機関向けの手引きでは、登録講習の対象は宅地建物取引業に従事する者とされています。

免除を受けない人にとって、この5問の中身は次のとおりでした(令和7年度)。

  • 問46:住宅金融支援機構
  • 問47:景品表示法と不動産の表示に関する公正競争規約(駅までの徒歩所要時間の表示、管理費の表示など)
  • 問48:統計(法人企業統計の不動産業の営業利益、建築着工統計の新設住宅着工戸数、地価公示の変動率、土地白書の土地取引件数)
  • 問49:土地
  • 問50:建物の構造と材料

問48は公的な統計や白書の数字を問う問題で、令和7年度は上の4つの資料から出ていました。統計の数字は公表のたびに更新されるので、過去問の選択肢の数字をそのまま覚えても、その年の正誤には使えません。統計問題については宅建の統計問題の記事で扱います。

直前1週間にやること

令和8年度の試験まで、この記事の日付から8日です。ここまでの数字から、直前期に意味がありそうなことを並べます。

  • 本試験と同じ2時間で50問を通して1回解く。1問あたり2.4分の計算です。どの区分に何分かかったかを記録すると、当日の時間配分を決める材料になります。
  • 宅建業法の個数問題を解き直す。令和7年度は20問中10問が個数問題でした。4つの記述を1つずつ正誤まで言い切れるかを確かめます。
  • 法令上の制限は、法令ごとの数字を見直す。8問の並びは法令ごとに決まっていました。間違えた法令から順に戻ります。
  • 統計の最新値を確認する(免除を受けない人)。統計の数字は公表のたびに更新されるので、過去問の数字ではなく最新の公表値を見ます。
  • 受験票、会場、持ち物、開始時刻を確かめる。一般は13:00開始、登録講習修了者は13:10開始です。当日のことは宅建試験の当日の記事で扱います。

新しい教材に手を広げるかどうかは人によりますが、目標点の表で落とせる問題数を確かめてから決めると、どこに時間を使うかがはっきりします。

よくある質問

Q1. 宅建は何点取れば合格しますか

合格基準点は年度ごとに決まり、固定の点数はありません。過去10年(12回)の基準点は50問中33点から38点で、令和7年度は33点、令和6年度は37点でした。38点はその12回全てで基準点以上だった点数です。令和8年度の基準点は、2026年11月25日の合格発表で公表されます。

Q2. 科目ごとの足切りはありますか

RETIOが公表している合格判定基準は、令和7年度なら「50問中33問以上正解(登録講習修了者 45問中28問以上正解)」という総得点の形で、科目ごとの基準は書かれていません。ただし、宅建業法が20問あるため、ここで大きく落とすとほかの区分で取り返す余地が小さくなります。

Q3. 5問免除は誰が受けられますか

宅地建物取引業に従事する人が、国土交通大臣の登録を受けた機関の登録講習を修了し、登録講習修了試験に合格した場合です。合格した日から3年以内に行われる試験で、施行規則8条の1号と5号の事項(問46〜問50)が免除されます。試験時間は13:10〜15:00の1時間50分で、45問を解きます。

Q4. 法改正はどの時点のものが出ますか

令和7年度の問題冊子には、問題中の法令は令和7年4月1日現在施行の規定にもとづいて出題している、と書かれていました。令和8年度の基準は、当日の問題冊子の注意事項で示されます。改正の中身は宅建試験の法改正の記事で扱っています。

Q5. 4区分の問題数は毎年同じですか

区分と問題数は実施機関が公表しているものではありません。RETIOが公開している令和5〜7年度の本試験問題を数えると、3年とも権利関係14問、法令上の制限8問、宅建業法20問、税その他8問の並びでした。この記事では「例年の出題数の目安」として扱っています。

出典(本文で参照している資料)

本稿で使った内容資料
令和8年度の試験日(10月18日)、試験時間(13:00〜15:00、登録講習修了者は13:10〜15:00)、受験手数料8,200円、合格発表日(11月25日)不動産適正取引推進機構「令和8年度のスケジュール」
50問・4肢択一式、試験時間、施行規則7条・8条の試験の基準と内容、登録講習修了者は1号と5号が免除され45問不動産適正取引推進機構「試験の概要」
合格発表 令和8年11月25日(水)9:30不動産適正取引推進機構「宅建試験」
過去10年の合格基準点(一般・登録講習修了者)と合格率不動産適正取引推進機構「試験実施概況(令和7年度以前の過去10年間)」
令和7年度の問題番号ごとの法令、柱書の文言、個数問題の数、問46〜問50の免除の注意事項、法令の基準日、合格判定基準(50問中33問以上正解)不動産適正取引推進機構「令和7年度 問題」
令和6年度の問題番号ごとの法令不動産適正取引推進機構「令和6年度 問題」
令和5年度の問題番号ごとの法令不動産適正取引推進機構「令和5年度 問題」
試験の内容(8条1号〜7号の文言)、試験の一部免除(10条の14。修了試験合格日から3年以内、8条1号・5号)e-Gov法令検索「宅地建物取引業法施行規則」
試験(16条1項〜3項。登録講習修了者の試験の一部免除)e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」
登録講習の対象は宅地建物取引業に従事する者、講義時間はおおむね50時間、修了試験国土交通省「登録の手引き 宅地建物取引業法第16条第3項に基づく登録講習機関」
令和8年度の試験日・試験時間・受験手数料・合格発表日(実施機関の公表との照合)山梨県「宅地建物取引士資格試験」

この記事は2026年10月10日時点の情報です。科目の区分と問題数は、RETIOが公開している令和5〜7年度の本試験問題を数えた結果で、実施機関が公表している配点ではありません。合格基準点の表は過去の公表値を並べたもので、令和8年度の基準点を予想するものではありません。

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