賃貸管理・仲介の現場で判断に迷う場面を、法改正の期限、実務の手順、書式の作り方から整理しています。

外国人技能実習機構が、育成就労計画認定の施行日前申請を2026年9月1日から受け付けます。この計画には「適切な宿泊施設の確保」が認定要件として入っており、申請時点で契約により部屋が押さえられていることが原則です。つまり8月は、受入企業が部屋を探す月になります。寝室の面積、収納、採光、避難階段——認定要件を賃貸の内見チェックに翻訳し、戸単位の分散と一棟集約で適用される法律が変わる境目まで整理します。

大規模修繕のためにオーナーが自分の口座へ積み立てても、その年の経費にはなりません。一方、区分所有マンションの修繕積立金には、4つの要件を満たせば支払時に経費算入できる道があります。この非対称から生まれたのが賃貸住宅修繕共済で、6月末に累計2,000棟を超えました。ただし掛け捨てで、返戻金はありません。公表値だけを使って、制度の輪郭と限界を測ります。

賃料の上昇が続き、法人契約や店舗・事務所の案件を扱う機会が増えています。ところが事業用の賃貸借には、居住用にはない保証のルールがあります。民法465条の10——事業のために負担する債務の保証を個人に委託するとき、借主は自分の財産と収支の状況を保証人に伝えなければならない。伝えなかったことを貸主が知り、または知ることができたときは、保証人は保証契約そのものを取り消せます。契約書の様式ではなく、契約前の会話に穴があるという話です。

賃貸の仲介手数料は「1か月分が上限」と覚えられがちですが、告示の条文はそうは書いていません。居住用建物の貸借の媒介で依頼者の一方から受け取れるのは、承諾を得ている場合を除き借賃の1月分の0.55倍まで。しかもその承諾は「媒介の依頼を受けるに当たって」取る必要があり、契約日に交わした承諾書では遅いと判断された裁判例があります。半額を常設サービスとして打ち出す会社が現れた2026年に、1か月分を受け取る手続きそのものを点検します。

政令ひとつで、5つの期日が動きました。宅地建物取引業の免許、賃貸住宅管理業者の登録、宅地建物取引士証。令和8年7月28日以後に満了するものは、令和9年1月27日まで延びています。ただし全社が対象ではありません。告示に書かれた「対象者」の一文が、そのまま線引きになっています。被災地の会社が何を確認し、被災地の外の会社が何を点検しておくべきかを整理します。

届出面積が下がる、という一行の提言です。ですが根拠になった全国調査を開くと、不適切な土地利用として報告された事案のうち、面積が判明した1,023件の約半分が2,000㎡未満でした。現行のいちばん厳しい閾値でも網にかからない。そして取得前に気づけていたのは1.3%だけです。仲介の段取りが、どこで一段増えるのかを整理します。

空き家の補助事業の採択結果が出ました。応募117件、採択36件。注目したいのは通った36件ではなく、落ちた81件のほうです。評価委員会は「なぜ評価が低かったか」を8つの型で書き残しています。それは補助金の書類の話ではなく、空き家事業そのものの設計の話でした。

入居者に「何が不満ですか」と正面から聞いた統計が出ました。賃貸だけ、住んでから不満が増える項目が3つあります。浴室、台所、そして断熱です。内見のときには飲み込めたはずのものが、なぜ住んだあとに効いてくるのか。募集図面と原状回復の順番を組み替える話として読みます。

モバイルバッテリーが燃える話は、もう他人事ではありません。東京消防庁管内では2025年に382件、2026年は1.5倍のペースで増えています。出火が最も多いのは7月。ゴミ置き場、駐輪場、そして居室。賃貸管理会社が掲示と巡回と初動で何をどこまでできるのかを整理します。

保険料が上がるという話は毎年流れてきます。ですが管理会社が動くべき対象は、値上げ幅の予想ではありません。自社の管理物件について、どの建物にどの補償が付いていて、いつ更新が来るのかを一覧にすること。それが無いままでは、値上げの通知が届いた日に何も答えられません。

金利が上がると、同じ年収の買主でも借りられる額が減り、減る割合は年収によらず同じです。2026年の政策金利とフラット35の金利、返済負担率と審査金利の考え方、借入可能額の計算式と仮の数字での計算例、売出価格の相談への落とし込みを説明します。

請負代金が100万円未満だから事前調査はいらない——これは誤りです。100万円は報告の閾値であって、調査そのものは規模によらずすべての解体・改修工事で必要とされています。原状回復の1室でも例外ではありません。