Column

不動産会社の実務コラム。

賃貸管理・仲介の現場で判断に迷う場面を、法改正の期限、実務の手順、書式の作り方から整理しています。

疑わしい取引の届出 2026年9月通知|届出しても契約できる・不成立でも届出
不動産会社の業務改善 · 2026.09.05

疑わしい取引の届出 2026年9月通知|届出しても契約できる・不成立でも届出

「疑わしい取引の届出をすると契約できないのでは」「契約に至らなかったから届出しなくていい」。この2つの読み方が現場に広がっていたため、国交省は2026年9月3日に「解釈」を出しました。届出をした上で契約してよく、自社判断で断った案件でも届出する。宅建業者の届出は令和7年度325件が、令和8年度は第1四半期だけで204件。10月目処のチェックリスト改訂案は44事例です。

家賃査定システム比較2026|査定書・オーナー提案・契約とデータで見る確認点
家賃査定 · 2026.09.04

家賃査定システム比較2026|査定書・オーナー提案・契約とデータで見る確認点

家賃査定システムを入れる目的が、募集賃料の決定か、管理受託の提案か、更新時の見直しかで、比べる点は変わります。査定書の中身、オーナー提案での注意、件数と費用、データと契約の確認点を、法令の条文と合わせて整理します。

消費者物価指数の家賃|2026年8月は東京都区部2.0%・全国0.7%
賃貸管理 · 2026.09.03

消費者物価指数の家賃|2026年8月は東京都区部2.0%・全国0.7%

8月21日に全国7月分、8月28日に東京都区部8月分の消費者物価指数が公表されました。この月から2025年基準です。民営家賃の前年同月比は、全国0.7%、東京都区部2.0%。総合はどちらも1.9%です。全国では家賃が物価全体の3分の1しか上がっていないのに、設備修繕・維持は4.1%上がっています。オーナーの収支は、家賃より先に修繕費で痩せます。賃料改定の根拠として、どの数字を、どの順番で見せるかをまとめます。

不動産業アワード第5回募集要領|自薦が消え推薦状が必須に
制度・法改正 · 2026.09.02

不動産業アワード第5回募集要領|自薦が消え推薦状が必須に

令和8年9月1日、国土交通省が第5回 地域価値を共創する不動産業アワードの募集要領を公表しました。国土交通大臣賞の新設が見出しになっていますが、中小不動産会社にとって効くのはそこではありません。第4回の要領にあった「①応募希望者自らによる応募」が、第5回では消えています。残っているのは推薦による3経路だけです。募集開始は10月1日ですが、推薦者への相談は、その前から始めないと間に合いません。

制度改正・統計まとめ2026|不動産実務に効くものだけ
統計・市場データ · 2026.09.01

制度改正・統計まとめ2026|不動産実務に効くものだけ

制度改正・統計の記事を1か所に集めた索引です。施行日のあるもの/税とお金/賃貸管理の現場、の順に並べています。自社の書面と業務フローに触れるものだけを先に拾ってください。

既存住宅販売量指数 令和8年5月|個人125.0・法人269.0
統計・市場データ · 2026.09.01

既存住宅販売量指数 令和8年5月|個人125.0・法人269.0

同じ日に、同じ課から、同じ登記データを元にした2本の指数が出ました。個人が買った中古住宅は125.0、法人が買った既存建物は269.0。基準はどちらも2010年平均=100です。16年で個人は1.25倍、法人は2.69倍。戸建にいたっては個人1.25倍に対して法人3.55倍です。そしてもう一つ。先月「前月比1.3%減」と公表された4月の数字は、今回の資料の中で「0.6%減」に書き換わっています。

住宅性能表示制度 令和7年度|設計40.7%・建設27.9%
統計・市場データ · 2026.09.01

住宅性能表示制度 令和7年度|設計40.7%・建設27.9%

「新築住宅の4割が住宅性能評価を受けている」という言い方が出てきます。数字は本当です。ただし40.7%は設計住宅性能評価書の割合で、施工段階と完成段階の検査を経た建設住宅性能評価書まで取った住宅は198,584戸、着工戸数に対しては27.9%です。差は90,683戸あります。そして仲介・管理の実務で効くのは、設計ではなく建設のほうです。弁護士会の紛争処理を1万円で使えるのは、建設住宅性能評価書が交付された住宅だからです。

建築着工統計の貸家|令和8年7月は10.0%増・1戸1,517万円
統計・市場データ · 2026.09.01

建築着工統計の貸家|令和8年7月は10.0%増・1戸1,517万円

「7月の住宅着工は8.2%増」という見出しが出ます。数字は本当です。ただし貸家で見ると、戸数は10.0%増なのに投資額は19.2%増。差は1戸あたりの工事費予定額が1,401万円から1,517万円へ8.3%上がった分です。同じ発表資料には「季節調整済年率換算値では前月比1.6%の減少」とも書いてあります。増えているのか減っているのか——数えているものが違うだけです。

長期優良住宅の認定は新築戸建の49.8%|既存は累計311戸
統計・市場データ · 2026.08.30

長期優良住宅の認定は新築戸建の49.8%|既存は累計311戸

「新築戸建ての約5割が長期優良住宅」という見出しが出ました。数字は本当です。ただし約5割なのは一戸建てだけで、共同住宅等は2.4%、総戸数では23.2%です。そして同じ資料の別添には、令和4年10月に始まった「建築行為を伴わない既存住宅」の認定が、4年弱で全国311戸しかないことが載っています。富山・石川・大分・沖縄の4県はゼロです。累計190万戸の長期優良住宅が、これから中古市場に出てきます。そのとき仲介が見るのは認定通知書と、法第10条の承継、法第11条の記録です。

測量業者10,924業者・22年連続減|令和7年度末の登録状況
統計・市場データ · 2026.08.30

測量業者10,924業者・22年連続減|令和7年度末の登録状況

令和8年8月28日、国土交通省が令和7年度末の建設関連業の登録業者数を公表しました。測量業は10,924業者で、平成15年度末の14,750業者をピークに22年連続の減少です。ただしこの統計が数えているのは国土交通大臣の登録を受けた業者だけで、宅地1筆の境界確定測量は、測量法施行令が「局地的測量」として法の対象から外している場合があります。数字の範囲を確かめたうえで、発注前に何を見るか、登録が消除されたときに契約はどうなるかまでを整理します。

令和9年度税制改正要望2026|不動産の特例はどこが変わるか
制度・法改正 · 2026.08.30

令和9年度税制改正要望2026|不動産の特例はどこが変わるか

令和8年8月28日、国土交通省の令和9年度税制改正要望が公表されました。並んでいる項目の多くは「延長」で、見出しにはなりにくい。ですが3本だけ、新しい線が引かれています。ひとつは床面積要件を50㎡から40㎡へ下げる要望が3つの制度で揃ったこと。ひとつは、土砂災害等の災害レッドゾーン内で新築された住宅を登録免許税の特例から外すという、はじめて「狭める」方向の要望。もうひとつは、空き家の3,000万円特別控除に、相続・遺贈と同視し得る民事信託契約の終了が加わったことです。あわせて、賃貸管理会社には税より予算のほうが効きます。

住宅市場動向調査 令和8年度|9月1日開始・賃貸は訪問調査
統計・市場データ · 2026.08.30

住宅市場動向調査 令和8年度|9月1日開始・賃貸は訪問調査

令和8年度住宅市場動向調査が9月1日に始まります。注文住宅は建築着工統計、既存住宅は登記情報という台帳から世帯を引けます。しかし民間賃貸住宅の入居者を集めた名簿は、どこにもありません。だから調査は留め置き方式になり、その定義は「調査員が該当する住宅を探し出し世帯主へ依頼する」です。探し出す場所は、あなたが管理している物件のエントランスです。国交省の報道発表は入居者に向けて書かれていて、管理会社とオーナーに宛てた行は1行もありません。9月の1本目の電話に、何と答えるかという話です。

案内役の「ウルスタくん」
芽から育つ不動産DXの相棒。コラムでは、現場ですぐ使える業務改善のヒントをお届けします。